子どもアントレ
（さがみはら子どもアントレプレナー体験事業）

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1日目

・オリエンテーション
初めは緊張気味かな？と思うメンバーが多い印象を受けました。しかし、メンバー間での自己紹介では全員がしっかりと自分のことについて教えてくれました。習い事や夏休みに行った場所などをそれぞれ話して、少し打ち解けた雰囲気になったと思います。アイスブレイキングでは、みんなから少しずつ笑顔が見え始めました。「じゃんけん、頑張ろうね！」と意気込むも早々に負けてしまいましたが、その後も、みんな他のチームの様子を見ながら最後まで楽しめたようでした。

・役職決定
役職決定は社長から決め始め続々と立候補で決まる中、仕入マネージャーだけ二人候補が出て重なってしまいました。「なるべく公平に決めるためにはどうしたらいいかな？」と問いかけると、他のメンバーからじゃんけん、多数決、話し合いと様々な解決策が出てきて、無事じゃんけんで決めることになりました。会社の約束ごとを決める場面では、一人一つずつ意見を出そうということになりました。仲良く協力するなどの決まり事から販売時の接客の仕方まで会社にとって大切な約束ごとができました。

・商品決定
自分たちが作る商品を考える場面ではテンションも高く、みんな興味津々に商品を見て回っていました。「今は季節が夏だから買ってくれそう」というお客様目線の意見がでて、第一希望は風鈴にしました。多くの会社と希望が重なり、第２希望のライトキャンドルに決定しました。この時点で「大丈夫かな？売れるかな？」と少し不安そうでしたが、「きちんと割れないように丁寧に作ろう」という声が出ていて安心しました。

・販売場所決定
「相模大野駅の人の入りはどうか」という具体的なことも含めながら話し合っていました。場所代の違いから、いろいろな意見が出ていました。結果として一番端の場所に決まりました。

・社名決定
社長を中心に話し合いが進められ、「キャンドル」という名前を活かした会社名にしようといろいろな案が出ました。相模大野駅で販売するから「相模大野店」も入れようという面白い意見も出ました。なかなか意見がまとまらないようでしたが、２つにまでしぼって多数決で「キャンドール」に決定しました。とても分かりやすくて素敵な社名になりました。

・事業計画書作成
考えることと、書くところが多く、意見もたくさん出てぶつかることもありましたが、着実に書き上げることができました。書く際に抜けやすい事項についても私から指摘することなく、「これも書いておかないとだめなんじゃない？」と自分たちで気づくことができました。「赤字にはしたくないな」と利益を多く求めることよりも、現実的に作れそうな数を冷静に考えていて感心しました。早めに計画書を完成させた後は、テキストのメモの欄を使って花火やハートなどキャンドルに描く模様を実際に描いてみてイメージを膨らませ、時間を有効に使っていました。

2日目

・融資交渉
意気揚々と銀行に乗り込んだものの、１回目はテキストを忘れてすぐに帰されてしまいました。その後、よくできている計画書だね、と銀行の方から褒められましたが、細かな材料の数や作る時の役割分担などするどく指摘されていました。その指摘には毎度学ぶことがあったようで、「銀行の人はよくこんな細かいところまで気がつくなあ」と感心していました。キャンドルグラスにつける具体的な模様のデザインは？と聞かれた際も前日の最後にみんなが描いていたイメージが役に立ち、自信を持って見せることができました。細かいやり直しを終え、５回目でやっと融資が成功した際はみんなとてもやりきった表情をしていました。

・商品製造
６人それぞれ夢中になって製造していました。中には思っていたより難しい工程もあったようですが、工夫しながら無事に終えることができました。少しの失敗があっても非難することなく、うまくできたものについては褒めあっていて、いい雰囲気の中で取り組んでいたと思います。宣伝用ポスターもみんなで協力しながら描き、とてもいいものが出来上がりました。予定していた個数を全て製造し終わった後は、次の日の販売のことについて考えました。割れるかもしれないから、と包む準備をしたり、実際の販売場所の図を書いてみて「誰が何をするのか」ということを自主的に話し合っていました。

3日目

・販売
通り過ぎる人が遠くにいるためか、最初はあまり声も出せていない印象でした。段々と「キャンドルいかがですか！！」と大きな声で宣伝するようになり、たくさんお客さんが立ち止まってくれるようになりました。お客さんからの質問にもきちんと答えていました。交代しながら、宣伝する人、商品を丁寧につつむ人、お金の管理をする人、などの役割分担もできていました。

・決算、返済、振り返り
決算も金額がずれることなく無事に確認でき、銀行も一番乗りで行きました。製造時に、計画的に材料を仕入れて少し材料費を削減できたため、みんなのお給料が計画時より少しアップすることに！振り返りにもたっぷり時間が使えたので、テキストに書き込みながら活動を振り返ることができました。

・報告会
振り返りでは、疲れもあったのか最後の方は集中力が途切れがちでした。「みんなの前でしゃべるのいやだ～」という声も出て少し心配になりました。しかし、いざ報告会になると、他の会社の発表を真剣に聞き、自分たちの番の時も一人一人しっかりと報告していました。修了証の時も、名前を呼ばれたらしっかり返事をして受け取っていてよかったです。お疲れさま！

BBからのコメント

キャンドールのメンバーは少しシャイな子が多く、前に立ったり、大きな声を出したりするのは得意ではなかったかもしれないけど、どんなことでも真面目に取り組み、一生懸命さがいつも伝わってきました。何よりたった３日間で、私が一番みんなが成長したなと思ったことは、メンバーの間で「チームでやっている」という意識が生まれたことです。最初は何事も進めることが速いために、遅れが出てしまうメンバーもいて、会社(チーム)としてバラバラな印象を受けました。でも、最後の決算の時には一つ一つ計算をし終えた子が声を出して読み上げてみんなで一緒に書けるようにしたり、分からないところは指摘しあったりしていました。そしてみんなのすごいところは、事業計画書作成、融資交渉、販売…全てがどの会社よりも早くて１番に終えられたこと！あの時の達成感や他の会社の人からもらえた拍手を覚えているかな？実はみんな芯が強くて、事業計画書の場面からは全員がしっかりとした自分の意見を言えるようになっていました。これからも是非いいところを発揮して、最後まで立派にやり遂げたことに自信を持ってくださいね。３日間本当にありがとう！

髙栁 英理(BB)