南西フォーラム開催情報 / 開催報告

第2回南西フォーラム 開催結果報告

開催日:平成16年10月13日(水) 18時~21時
場 所:杜のホールはしもと 多目的室
■JR橋本駅すぐの杜のホールはしもとにて、相模原、町田をはじめとして県央・津久井地域等に拠点を置く中小企業の皆様、大学関係者・金融機関・支援機関等から約150名という多数の参加を得て、第2回首都圏南西地域産業活性化フォーラムが開催されました。
会場風景 司会者
満席となった会場の様子 司会を務めた那須委員(三恵エンジニアリング専務)
■開会にあたり、運営委員会を代表して高橋副委員長(高橋精密工業社長)より挨拶がありました。また、大変お忙しい中をご来場いただいた相模原市長の小川勇夫様から、ご挨拶を頂戴いたしました。
開会挨拶 市長挨拶
南西フォーラム運営委員 高橋貞一副委員長 相模原市長 小川 勇夫様
■続きまして、メインプログラムであるパネルディスカッションへと進行しました。現在、新技術や新製品の開発に際して産学連携の手法がクローズアップされておりますが、『産学連携は難しい』『研究機関は敷居が高い』などと感じている方が多いという現状を踏まえ、産学連携のきっかけ作りはどうしたらよいのか、また実際の現場での問題点などについて、実際に産学連携の取組みを豊富に経験されている企業・研究機関から4名のパネラーをお招きし、活発に意見が交わされました。
ディスカッションテーマ
『産学連携へのアプローチ ~はじめの1歩を踏み出すために~』
・パネラー (株)志成データム代表取締役        斎藤 之良 様(町田市)
       権田金属工業(株)代表取締役       権田 源太郎様(相模原市)
      神奈川工科大学総合実験研究センター所長 宝川 幸司 様
      神奈川県産業技術総合研究所所長     馬来 義弘 様
      (コーディネータ:南西フォーラム運営委員長 金沢 勇)
■ディスカッションに先立ち、各パネラーから自己紹介や産学連携に関する取組み事例の紹介がありました。
斎藤社長 志成データム 斎藤社長
事業分野はFPD等の測定機器・動脈硬さ測定計・無線データ通信の3本。母校相手の共同研究で時間ばかりかかって技術が身に付かなかったり、著名な研究者を口説いたが競合会社への情報漏洩を理由に連携を断念するなど、様々な苦労があった。
研究内容がマッチする研究者は必ずいる。情報化が進み、HP等で研究者を探すことが容易になっているので、私はメールなどでアタックしている。また、製品に魂を込めるのは自分であるという意識が重要である。
権田社長 権田金属工業 権田社長
大正7年に創業し、昭和37年に相模原へ移転。主な事業は銅製品の製造や加工など。近年では非常に加工が難しいとされているマグネシウム合金板の開発に着手している。マグネシウム合金板は、軽い・堅いといった性質から今後様々な分野での応用が期待されている。
研究開発については、国・県の公的助成金を活用するとともに、大学の先生と産学共同研究を実施している。
宝川所長 神奈川工科大学 宝川所長
産学連携のチャンネルは人の輪・大学主催の交流会や情報提供・企業の駆け込み・大学からの呼びかけなどがある。具体的には地域企業や自治体とのコンソーシアムによる共同研究や、経済産業省のマッチングファンドを活用した研究開発など。
大学の問題として窓口が整備されていない、教員が極めて多忙なことなどが挙げられる。今後は専門別の交流会を開催するなど、地域企業との連携を実施していく。特に健康福祉支援フォーラムは南西フォーラムの分科会として開催する。
馬来所長 神奈川県産業技術総合研究所 馬来所長
技術支援強化3年間3倍増活動を実施中であり、お客様満足度の向上と新規顧客の拡大に努めている。実績は目標どおりであるが、まだまだ産総研の知名度が低いと感じており、また企業のスピード(納期)に合わせた対応も必要である。
当所をご利用いただくきっかけは無料の技術相談である。どんなことでもよいので気軽に相談して欲しい。神奈川県以外のエリアの方ももちろん利用できるため、ぜひ積極的に当所を活用して欲しい。
委員長 コーディネータの大役を務めていただいた
金沢委員長
■各パネラーの自己紹介のあと、金沢コーディネータの進行により様々な意見の交換がなされ、最後に各パネラーから、これから産学連携に取り組む方に対しての助言やアドバイスがありました。1時間30分という短い時間でしたが、産学連携の現状や課題点などが浮き彫りにされ、また効果的に連携体制を構築するための手法の一端が示されるなど、密度の濃い、有益なディスカッションとなりました。 ディスカッション風景
⇒ディスカッションの内容はコチラから
■引き続きまして、当フォーラム運営委員である青山学院大学理工学部水澤教授のご尽力により、分科会である『青学ビジネスフォーラム』が開催されておりますので、開催報告および今後の予定についての報告がありました。また神奈川工科大学、玉川大学が主体となった分科会がそれぞれ立ち上げ予定であるため、概要についての報告がありました。
(南西フォーラムでは、年3回開催するフォーラムとは別に、専門的な研究テーマについてのセミナーや勉強会などを実施する分科会を企画しております)
『青学ビジネスフォーラム』開催結果及び今後の予定
開催日 平成16年7月18日(土) 14時~16時
場 所 青山学院大学相模原キャンパス
内 容 @『ロボットと福祉』
講師:理工学部情報テクノロジー学科/富山 健教授
内容:ロボットの現状やこれまでに取り組んだ研究、また福祉ロボットに必要な技術・要素についての工学的なアプローチについての発表。
?A『機器分析センターの紹介と見学』
講師:理工学部化学・生命科学科/重里 有三教授
内容:日本の大学では唯一の高性能設備が揃っており、産学共同研究において非常に役立つ施設。現在民間開放のシステムを構築中。
参加者 24名
※なお、次回は11月6日に開催いたします。
『神奈川工科大学健康福祉支援フォーラム』について
福祉システム学科教官による専門セミナーや技術相談を通じて参加企業との継続的な交流を図り、産学連携による福祉分野の工業の発展や技術の進歩に貢献することを目的として『神奈川工科大学健康福祉支援フォーラム』を開催します。
◎開催予定
開催日 平成17年1月 18時~21時
場 所 杜のホールはしもと(南西フォーラムと同じ会場です)
内 容 介護者用パワーアシストスーツの開発(山本圭治郎教授)
安全歩行を支援するインテリジェント杖の開発(磯村 恒教授)
非侵襲生体計測技術の健康・福祉への応用(松尾 崇教授)
高齢者の運動機能を捉え・評価する(高橋 勝美教授)
問合せ 神奈川工科大学 福祉システム工学科事務室 三崎様
FAX:046-291-3262 E-mail:misaki@we.kanagawa-it.ac.jp
『玉川テクノフォーラム』について
産学官が連携して産業の活性化を図ることを目的として、『玉川テクノフォーラム』を開催します。第1回は産業界など社会の各方面で関心の高い研究や技術の中から三つのテーマについての講演を行います。
◎開催予定
開催日 平成16年11月6日(土) 13時~16時
場 所 玉川大学工学部校舎320教室
町田市玉川学園6-6-1 小田急線玉川学園前駅より徒歩10分)
参加費 無料
講演題目 『トヨタだけがなぜ強いのか』
マネジメントサイエンス学科/伊藤 和憲教授
『インターネットにおける情報セキュリティと量子暗号の役割』
メディアネットワーク学科/広田 修教授
『マイコン制御による新しいインテリジェントセンサー』
メディアネットワーク学科/山本 庸介教授
申込み 不用
問合せ 玉川大学工学部機械システム学科 大久保英敏教授
TEL:042-739-8370 E-mail:ohkubo@eng.tamagawa.ac.jp
なお、今後、分科会の開催につきましては詳細が決定次第南西フォーラムのホームページやメールなどでご案内いたしますので、興味のある方はぜひご参加ください。
分科会の報告の後、第1回に引き続き参加者1分間スピーチとなりました。時間の都合上、10名程度しかご指名できませんでしたので、まだスピーチされていない方は次回フォーラムでお願いいたします。
■休憩後、最後のプログラムである交流会へと進行しました。交流会に先立ち、お忙しい中をご来場いただいた関東経済産業局の楠田地域経済部長よりご挨拶を頂戴しました。
楠田部長 ご自身が執筆された本の紹介など、
楽しい話題を提供してくださった楠田部長
交流会1 交流会2
缶ビール片手に?「乾杯!?」 活発な交流が延々と続く…
■閉会予定の9時を過ぎても活発な交流は全く終わる気配がありませんでしたが、南西フォーラム運営委員の高井社長(高井製作所社長)の閉会挨拶により、第2回南西フォーラムを終了いたしました。
なお、次回フォーラムは2月16日(水)を予定しております。今回同様、多数のご参加をお待ちしております。