開催日:平成22年12月8日(水) 18時~21時
場所 :サンエールさがみはら 第1研修室
80名が参加した今回のフォーラムでは、首都圏南西地域の強みである「高い技術力を有する中小企業の存在」「大学や研究機関の集積」を活かし、「航空宇宙」「次世代自動車」「医療福祉」などの分野においてに、地域企業が新産業創出の担い手となるための先端技術を紹介するセミナーを分科会形式で開催しました。
講演1
『カーボンファイバーが造る次世代自動車、ハヤブサ、ボーイング787、ポルシェ918』
国立東京工業高等専門学校 機械工学科 教授 木村 南 氏
カーボンファイバーを織物にしてエポキシ樹脂で固めた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、航空機や高級車で使われていますが、高価で難加工材なので、開発したゴム型成形・放電加工技術などの低コスト化技術についてご講演いただきました。
講演2
『次世代自動車におけるモータと制御技術』
職業能力開発総合大学校
電気システム工学科 准教授 高橋 久 氏
自動車には,約50~100個のモータが搭載され、x-By-Wireと呼ばれる電子制御システムが利用され、電子回路と制御技術によって運転・走行性能の向上などが実現されており、次世代自動車を支えるモータや制御技術などについてご講演いただきました。
講演3
『福祉工学的支援、ものづくりを考える ~職業大福祉工学科での取り組みを顧みて~』
職業能力開発総合大学校
機械制御システム工学科 准教授 鈴木 重信 氏
「国連・障害者の10年(1983-1992)」を契機に、職業能力開発総合大学校に福祉工学科が設立され、障害者等のハンディキャップの解消、軽減を目的に研究、教育が実践されました。その取り組みを顧みて福祉工学的支援、ものづくりについてご講演いただきました。
講演4
『最新航空宇宙推進システム:パルスデトネーションエンジン』
青山学院大学 理工学部 教授 林 光一 氏
1990年代からヨーロッパやアメリカを中心に、デトネーション(爆轟)を使った航空宇宙推進システムが開発されており、その新しい推進システムの仕組みと将来性について、またその応用性についてご講演いただきました。
講演5
『はやぶさ開発物語』
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 教授 久保田 孝 氏
小惑星探査機「はやぶさ」は、世界で初めて小惑星のサンプルリターンを行うべく、2005年11月に小惑星に2回タッチダウンを行い、2010年に6月13日に地球に戻ってきました。どのように探査機を開発し、ミッションを遂行したかについてご講演いただきました。
講演6
『宇宙太陽発電衛星と宇宙エレベーター:最先端技術による新産業創出』
神奈川工科大学 工学部機械工学科 特任教授 藤井 裕矩 氏
太陽発電衛星、宇宙エレベーターの最先端技術のほかに、宇宙実証プロジェクトとして、相模原のJAXA宇宙科学研究本部が中心となって国際共同計画として行った観測ロケット実験プロジェクトについてご講演いただきました。