日 時:平成28年2月10日 16:30〜20:00
参加者:101名
場 所:サン・エールさがみはら ホール
現在、環境問題や新興国の経済発展を背景に大量輸送が可能な鉄道の需要が世界的に大きく拡大している。また、在来線においても日本の鉄道車輌が発展途上国に輸出されるなど、メンテナンスやオーバーホール分野など日本の鉄道技術を必要とする新しいビジネスチャンスが拡がっている。
我が国においてはドメスティックな産業であった「鉄道」が長年培った技術を武器に世界に進出しようとする中、既に台湾や英国への進出が実現し、米国、アジア、アフリカへの輸出も現実味を帯びるなどグローバルな産業に成長する鉄道産業へ中小モノづくり企業の進出を考える。
1.講演①
「カラクリ技術のファブレスメーカー
-建築用ドア装置開発メーカーから鉄道産業へ-」
株式会社アイスリー 代表取締役 石井 正一 氏
http://i-3.co.jp/
前半では電力に変わる動力としてゼンマイを応用し開発した建築用半自動開閉ドアクローザーの開発背景や苦労話・成功秘話について説明し、後半では建築業界とは全く違う鉄道業界で車両用半自動開閉中扉への挑戦や参入の経緯などについて説明していただいた。また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。
2.講演②
「お客様の『したい』を『カタチ』にするモノづくり
-公共交通機関向け自動放送システムで鉄道業界を席巻-」
株式会社MEMOテクノス 代表取締役 渡邊 将文 氏
http://www.memotechnos.co.jp/
前半では企業概要や同社の強みである音響技術(音声合成技術・連続自動放送技術)を活かし開発した鉄道業界向け製品について説明いただき、後半では何故自社が障壁の高い鉄道業界へ参入出来たのかについて、自社の独特な営業戦略を軸にお話しいただきました。また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。
3.講演③
「高いプレス加工技術で鉄道業界へ!
-進化型モノづくり企業の挑戦-」
有限会社光製作所 代表取締役 丸山 裕司 氏
http://www.hikariss.jp/
前半では業歴の長い企業の二代目として就任し、色々なプレッシャーがかかる中「進化型モノづくり企業」への組織体制改革に挑戦した苦労話や、自社が得意とするプレス加工技術などについてご説明いただきました。そして、後半では鉄道業界への参入経緯や障壁の高さ、また車両メーカーより信頼を得る為の管理手法などについてご説明いただきました。また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。
4.講演④
「日立が進める鉄道車両の生産改革とグローバル化
-今までとこれから-」
株式会社日立製作所 交通システム社 笠戸事業所
副事業所長 荒川 賢一 氏
http://www.hitachi.co.jp/about/corporate/organization/rail/
前半では日立が進めるピンポイント(ヨーロッパ諸国や東南アジアなど)での海外進出戦略や海外進出を進める中での中国メーカーとの競争などについてご説明いただきました。そして、後半では日立製作所がこれまで力を入れて進めてきた車両製造現場での日立オリジナルのカイゼン活動や品質管理手法・コスト低減手法などについてご説明いただきました。また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。
4.名刺交換会