【Event Report】中小製造業における遠隔制御技術の活用可能性
さがみはらロボット導入支援センターでは、令和4年3月22日(火)「中小製造業における遠隔制御技術の活用可能性~遠隔操作ロボット『ugo』を事例に~」を開催しました。
今後、中小製造業においても、遠隔操作ロボットをはじめとした遠隔制御技術の活用が重要となってきます。当センターでは、これまでのロボット導入支援に加えて、工場の遠隔監視など遠隔制御技術の活用を後押しするため、「VSLさがみはら(Virtual Smart Laboratory Sagamihara)」の活動を本年2月より始めています。
本イベントは、VSLさがみはらの活動報告会として開催し、会場参加とオンライン参加を合わせて30名以上の方々にご参加いただきました。参加者からは、「未来の仕事のイメージができた」「相模原の今後の方向性や立ち位置を理解できた」「相模原が遠隔技術でトップを目指したい!」といった声が聞かれるなど、盛況のうちに終了しました。
1.開催概要
日 時:令和4年3月22日(火)13時30分~16時00分
場 所:さがみはら産業創造センター およびオンライン(Zoomミーティング)
参加者:31名(製造業、ロボットSIer、ロボットメーカー、大学・研究機関、産業支援機関、メディア関係者など)
2.内容
プログラム①
「中小製造業における遠隔制御技術の可能性」
(講演者:さがみはらロボット導入支援センター 所長 川下 敬之 氏)
VSLさがみはらのコンセプトや中小製造業における遠隔制御技術の可能性について、
中小製造業の生産性向上に取り組んできた経験をもとに、具体的な事例やポイントについて講演しました。
(講演のポイント)
■ 中小製造業においては、自動化が難しい作業が多く一方で、
人手不足のさらなる深刻化によって現場の負担は増していく。
そこで、従来の自動化技術に加えて、遠隔制御技術の活用が
中小製造業の課題解決に資する可能性がある。
■ 遠隔制御可能なロボットの利用価値(例)
「作業者との対話」「定期・臨時巡回」「改善支援」「チョコ停対策」
「搬送」「清掃」「設備起動・終了」「在庫確認」「ピッキング」
「リモートメンテナンス」「リモート商談」「働き方改革」など
■ VSLさがみはらは、さがみはらロボット導入支援センターの
新たな価値として、様々な外部組織と遠隔でつながりながら、
中小製造業の遠隔制御技術の活用支援を進めるだけでなく、
リモートによる支援の仕組みづくりに取り組む構想である。
プログラム②
「遠隔操作ロボット『ugo』の特徴とその活用事例」
(講演者:ugo株式会社 代表取締役CEO 松井 健 氏)
「ugo」のコンセプトや機能、活用・ソリューション事例などの紹介を通して、
ロボットを活用したDX化の仕組みでもある「ugo」の特長とその可能性について講演しました。
※ugo株式会社のWEBサイトでも紹介されています。
プログラム③
「工場での活用を想定した『ugo』デモンストレーション」
実際にugoを活用して実験した内容について、
事前に撮影したデモ動画を用いて発表しました。
(デモ動画 シーン一覧)
■ 工場を想定したデモ
①始業時 (1) 設備起動・始業点検
②就業中 (1) 定期巡回 (2) 部品の運搬 (3) チョコ停(リモートメンテナンス)
③終業時 (1) 館内巡回
■ VSLを想定したデモ
リモート相談
プログラム④
「相模原における遠隔操作技術活用への期待」
(講演者:東京大学 名誉教授 佐藤 知正 氏)
ネットワーク化されたデジタルツインを活用する
新しいさがみはらロボット導入支援センター像について提示しながら、
相模原における遠隔制御技術の活用可能性について講演しました。
プログラム⑤
「VSLさがみはらの今後の活動について」
(講演者:㈱さがみはら産業創造センター 取締役・事業創造部長 安藤 重夫)
さがみはらロボット導入支援センターのこれまでの取り組みを振り返りながら、
VSLさがみはらの今後の活動について説明しました。
3.ugo 見学会
イベント終了後、会場参加者の方々向けに、ugo見学会を開催しました。
実際にロボットを見て、触っていただきながら、次世代型遠隔操作ロボット
(アバターロボット)であるugoの可能性を感じていただく機会となりました。