かわらばん地域版26号 2013年9月
株式会社ホンマ電機
 仕事に地域活動に全力疾走!
電気設備の設計・施工・修繕を手がける株式会社ホンマ電機の本間俊三社長を相模原市南区上鶴間にある本社に訪ねました。本間社長は山形県鶴岡市の農家の三男として生まれ、地元の工業高校を昭和38年に卒業し、大手電機メーカーに就職する。スチール圧延装置の制御盤の設計などに携わるが2年ほどで退職し、中央大学理工学部電気工学科に進学している。大きな組織の中で決められた仕事をこなすことに生きがいを見いだせず、将来の起業を決意しての進路変更だったようだ。本間社長は昼間は授業や実験に追われ、夜間はアルバイトと忙しい中で第二種電気主任技術者の試験に合格している。
そして、同級生のほとんどが有名な大企業に就職していく中、将来の独立に備え従業員1名の小さな電気工事屋さんに就職する。今と違い大学進学率の低かった当時ではとても珍しい存在だったろう。ここでの2年間の勤務を経て変電所のメンテナンスを手掛ける会社に移っている。
昭和48年、同郷の知人の勧めもあり相模原市内でホンマ電気を開業する。本間社長と職人2人でのスタートだったそうだ。そして、現在は従業員20名、年商約3億円の企業に成長している。リーマンショックで売上も激減したが少しずつ回復し、今は順調に業績を伸ばしている。主な取引先はスーパーマーケット、病院、工場、マンションなどの事業系で売上の95%を占めている。相模原・町田周辺の中堅スーパーマーケット、テナントビル、病院など優良な顧客を数多く抱え、取引先は1000件以上あるという。
ホンマ電機は新築物件はやらず、既設の物件に絞っている。強みは物件ごとに修繕記録が蓄積されたデータベースとそのデータベースの情報を反映させた部品のストック、そして、素早く対応するスタッフの存在だ。
「修理依頼の電話があれば、データベースに記録されている修理履歴から修理個所や必要とする交換部品は判りますから、部品を持ってスタッフが直ぐに駆けつけます」と本間社長は言う。顧客のことを誰よりも知っている「電機のホームドクター」だ。また、自社で開発したデータベースはなかなかの優れもので顧客管理はもとより、工事毎のコスト管理、スタッフの配置などで大活躍している。今後さらにグレードアップし、顧客満足度の向上や収益性向上に役立てたいと考えている。
「経営者になって良かったことは」と聞いてみたところ二つの返事が返ってきた。一つ目は顧客から感謝され、役立っているということを肌で感じられること。やはり、仕事の達成感はここにあるのだろう。二つ目はいろいろな活動を通して地域社会に貢献できたこと。ライオンズクラブ、相模原市議会、NPO法人「さがみはら市民交番青パト隊」と幅広く活躍している。
特に、本間さんが理事長を務めるNPO法人「さがみはら市民交番青パト隊」は昔から問題を抱えていたJR町田駅南口の風俗浄化と防犯に大きな成果を上げている。仕事に地域活動に全力疾走の本間さん、今後の一層の活躍を期待したい。
株式会社ホンマ電機
代表取締役 本間 俊三
所在地 :相模原市南区上鶴間1-12-1
従業員数:20名 資本金:2,000万円
売上高 :2億7千万円(平成24年度実績)
事業内容:事業系電気設備の設計・施工・修繕、空調・冷暖房設備設計・施行、緊急サービス、省エネ支援事業
代表取締役 本間 俊三氏