リチウム蓄電池( リチウムイオン電池)用次世代セパレータの実用化に向けた量産技術開発を行っている株式会社スリーダム( 代表取締役社長 黒田 幸藏氏)をご紹介します。社名は開発中のスリーダムセパレータ( 3次元的に規則正しい空孔構造を持つセパレータ)※1に由来しています。
スリーダムセパレータの特徴はリチウム蓄電池の高エネルギー密度化と高い安全性を実現しているところです。セパレータは、電池の正極と負極の間を電気的、物理的に隔離すると同時に、充放電をつかさどるリチウムイオンの移動をスムーズにする多孔性の薄膜で、電池の基幹部材の一つです。現在実用化されているセパレータは、P E(ポリエチレン)やP P(ポリプロピレン)樹脂を基材としていますが、スリーダムセパレータは耐熱性の高いポリイミド樹脂を基材とし、特殊な構造をしています。空孔率は70% 以上で保液性も高く、レート特性やサイクル寿命の向上も期待できるものです。
スリーダムセパレータは首都大学東京の金村教授をリーダーとする研究グループによって基礎開発がなされ、スリーダム社がその実用化を一手に担っています。首都大学東京による研究成果を実用化するために、大学とのアクセス性が良いSICを選び入居されています。
スリーダムセパレータは、やがてグローバルスタンダードになり得る製品で、そのための実用化を着実に進めていかなくてはならず、セパレータ開発技術に加えて、セパレータに深く関係する電解液、活物質等の周辺技術力も高めていくことにより、地球レベルでの豊かな生活に貢献して行くことが出来る企業を目指したいと黒田社長は話されました。
※1 3-Dimensionally Ordered Macro-porous Separator
株式会社スリーダム
SIC-1 212号室
URL:
http://www.3dom.co.jp/