(株)エフ・ティ・エフコーポレーションは、代表取締役の門倉貞夫氏が、大手化学系企業での薄膜材料の加工に関する長年の研究をもとに創業したもので、独自開発した新対向ターゲット式スパッタリング(NFTS)をコア技術に、これまで困難とされていた量産性に優れた低温・低ダメージ薄膜形成を実現し、大学・企業の研究開発部門での先端材料開発の一翼を担っている。
NFTS技術の特長は、薄膜材料となるターゲットを対向させた空間内にプラズマを形成し閉じ込めるプラズマ拘束技術にある。基板表面はプラズマから放出される大量の電子や高エネルギー粒子の衝突の影響を受けにくく、低温・低ダメージで高品質な薄膜を形成することができる。
これらの特長により、NFTS技術は、従来型のスパッタ技術では難しいとされる(1)磁性薄膜、(2)金属ターゲットを用いた反応性スパッタによる酸化膜、(3)窒化膜の高速成膜、(4)半導体や多層光学薄膜で重要となる良好な界面形成をそれぞれ実現した。
現在注目されている有機ELディスプレイでの有機物上への透明電極形成をはじめ、低温・低ダメージによる良好な界面を必要とする薄膜形成装置として、様々な分野で使用されている。
また、NFTS技術を用いた製品開発として、省エネ効果の高い透明断熱フィルムの事業化を目指した研究開発を進めている。これは、1m幅PETフィルムに対し、冷却ロールを必要としないシンプルな構造のセミ生産用装置を用いて、酸化膜/銀合金薄膜の多層構造を形成させるもので、省エネルギーに貢献する技術に育ってきている。
この他にも、様々な分野のお客様に対応するため、SICに完備した実験装置を使用し、テスト成膜やサンプルの作製を行っている。「従来のドライプロセスでお困りの方は、気軽にご相談いただきたい。」と同社若手研究員の中光氏は話す。
(株)エフ・ティ・エスコーポレーション相模原研究室
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