かわらばん入居版192号 2020年5月
特別版 新型コロナウィルスを乗り越える!!
今なお終息の見通しが立たない新型コロナウィルス。世界的流行、いわゆる“パンデミック”の状況下において、日本でも4月7日に安倍首相から緊急事態宣言が発せられましたが、生活面のみならず、企業における事業活動への影響は甚大です。そこで、SICかわらばんの5月号は通常の入居企業様の紹介に変えて、企業活動を行っていく上で新型コロナウィルスへの影響にどのように対応していくべきかをまとめました。ご意見は様々あるかと思いますが、参考にして頂き、ご相談などありましたらいつでもSICスタッフにお声がけください。
1.売上計画への影響を測る
業種や取り扱う製品・サービスによって影響は様々です。入居企業の皆様もこの先の受注・売上の計画を立てられているところ、新型コロナウィルスの影響でどのように変わっていくか、客先や取引先、同業者、関連する業界団体などからの情報を取り、影響下における計画の修正を行うことが重要です。また、個々の案件の見込みは先延ばしになるのか、数量が減るのか、減額(単価が下がるなど)となるのか、受注や契約自体がなくなるのかといった区分付けをすることで状況を整理し、修正計画に落とし込むことで見通しの精度は高くなります。
2.仕入・原価への影響を測る
受注自体は継続しても客先に契約通りに納入できるかどうか、このような事態ですので細やかな確認が必要です。世界中のサプライチェーンがこれまでのように正常な機能を維持することが難しくなっています。調達期間や調達自体のコストについて、また、仕入品の価格自体も取引先から見直しを要請される可能性もありますので、事前の確認、対応の準備を進める必要があります。
3.経費への影響を測る
いわゆる販売費・一般管理費を指す“経費”は固定的に発生するものが多く、コントロールが難しいのですが、売上の減少、また個々の粗利率も低下することが見込まれる場合、経費の効率化は早期に対応すべき対応策となります。事業活動自体が変わればそれぞれの経費自体の必要性も変わってきますので、費目ごとに精査し、事業の継続のために、見直しを図ることも一案です。
4.補助金・助成金や緊急融資制度の活用
政府や自治体は感染拡大を防ぎ、医療崩壊を起こさせない対策を打ちつつ、経済活動を維持させるための策も講じています。自社で活用を検討したい公的制度(特に雇用に関する制度や資金繰り融資は皆様もよく耳にされると思います)がある場合、まずは自社が対象になるのかの確認が必要となりますが、わかりにくいことが
あればSICスタッフにお声がけください。注意していただきたいポイントとして、手続きが煩雑だったり、支払いや支給、融資実行まで相応の期間を要することなども認識しておいてください。円滑かつ速やかな対応が理想ではありますが、現実にはどこも対応に追われている状況です。
5.資金繰りの対応
1.から4.までを踏まえ、この先の資金繰りを計画に落とし込み、この先、資金不足が生じないように早めの対策を打つことが重要です。補助金など「お金がもらえる」という一点で偏った対応に時間や労力を奪われないよう、自社の状況にあった適切な支援策等を選択してください。
6.関連需要による商談機会
新型コロナウィルスに対して、予防、治療の他、事業活動や生活関連の市場で調達先や外注先、連携パートナーを求める企業・団体が増えています。この混乱期に対する社会貢献、または新たな市場や顧客を得る機会として対策製品等に関する情報も積極的に取り込んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
ごく当たり前の情報提供ではありましたが、一番大事なことは冷静な対策・対応をとることではないでしょうか。状況は刻一刻と変わり、それに対する情報は次々と溢れ出てきます。新しい情報は確かに重要ですが、情報に振り回されてしまうと思った結果に至らなくなる危険性もありますので、適切な状況把握・判断を心掛けてください。
繰り返しになりますが、ご不明点・ご心配事がありましたら、SICスタッフにお気軽にお声がけください!
※ご相談等に応じるためIM は常駐しています。