かわらばん

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     入居企業紹介
かわらばん入居版209号 2021年10月

一期一彩
   色彩美と心の交流をビジネスに!!
【会員 プロフィール】
一期一彩(いちごいっさい)
代表 高橋 美佳

 高橋さんは生まれも育ちも相模原です。幼い頃は絵本に親しみ、特に表紙イラスト・挿絵における様々な色彩表現から、その向こう側にある“人の思いや情景”を想像するのが楽しかったとのこと。市内にキャンパスがある女子美術大学に進み、日本画専攻の学生として絵画を制作する傍ら、興味のあった日本刺繍・世界の伝統的な刺繍を学び、作品に込められた芸術としての“用の美”と受け継がれた“伝統”について視野を広げました。大学卒業時、“五感に親しむ”、“美しい色彩に関わって生きる”ことを心に決め、実生活の中に取り込まれる美を感じるため、いくつか異なる職場で色彩が効果的に実装される経験を重ねました。

【“和布”の魅力を知る】
 布の素材である“糸”に目を向け始めたのは中学生の頃で、郷土の歴史や文化を学ぶ授業の中で相模原の養蚕や生糸に関する歴史を知りました。当時の生糸生産者の生活や相模原をメインに多摩地域の風土や文化といった背景が、絹織物・和布や刺繍などの完成品としての美しさに織り込まれていると感じるようになったとのこと。ここから高橋さんの“糸”と“色彩美”の探求が始まりました。

 高校生となり、小物作りを始めるためにミシンを購入し、大学在学中には制作した作品をフリーマーケットで販売にも挑戦しました。作る楽しみもありますが、素材そのものにもこだわり、色や素材の由来や成り立ちにも目を向けています。その中でも強く魅力を感じたものが、日本に昔からある素材・配色で作られた和布でした。

【“創業”というスタート】
 社会人となってからはプライベートで和装について学び、また世界の伝統刺繍に興味を持つきっかけとなったトルコの伝統刺繍”イーネオヤ“の国際展にも参加しました。現地で自身の作品を展示するという「自身の経験のアウトプット」の機会を得て、これをきっかけに、高橋さんの中にある芸術や伝統、人々の思いや楽しみについての学びや経験を表現することへの想いが強まります。色彩美への共感を得て、誰かの利になり幸せにつながるような活動をしたいとの思いが膨らみ、その実現のため創業の道を選びました。

 事業の立ち上げや実務について創業前に学ぶことが必要と考え、相模原商工会議所主催の創業セミナーで知識を得て、その後Desk10に入会しました。

【事業スタートに向けて】
 現在は自身のアトリエで国内外の糸や布を材料に小物やアクセサリーを制作しています。昨年12 月にはSIC内で開催されたフリーマーケットで出店もしました。まずは納得のいく作品をつくることに専念し、刺繍コンテストに応募するなど、技術面の客観的な評価を受けながら研鑽を重ねつつ、相模原の歴史や伝統に関する研究も行っています。

【今後の目標】
 まずは事業を本格的に立ち上げるため、ECサイトの構築やワークショップの開催を実現していきます。ビジネスに関する基本や実践力を身に着けて、ゆくゆくは糸や布、そしてそれらでつくった手芸品を通して多くの人と色彩を切り口とした“ものづくりや作品とのコミュニケーション、交流の場”を共有できるサロンを運営することが目標です。

一期一彩 代表 高橋 美佳
Desk10 会員
URL: https://ichigoissai.com(準備中)
※ホームページ内にお問い合わせフォームがあります。


高橋さんの出展作品(イーネオヤの国際展)
フリーマーケットで出品したもの