自動化設備の制御盤を設計から製作まで行う有限会社中村電機の中村勝彦社長にお話を伺いました。
創業50 年を超える中村電機では、「産業用ロボットの制御屋」として培ってきた電気制御の技術・ノウハウを強みに、一品一様の様々な自動化設備の電気部門を手掛けてきました。SIC には、ファブレス化を契機に、令和3年8月より入居しています。
相模原市が推進している製造現場の自動化・ロボット導入支援。実際に自動化システムを構築するうえでは、「電気制御」が必要不可欠です。その設計・製作を担う中村電機は、地域のものづくりや市の産業施策を下支えする存在と言っても過言ではありません。
同社では、機械設備の機内配線工事・制御回路、PLCソフト設計など、ソフトからハードまで一貫した対応が可能です。また、新規設備だけでなく、既存設備の修理・メンテナンスや改修・改造にも対応しています。さらには、「工事だけ」や「ソフトだけ」といった部分的な依頼も引き受けており、同社には日々多くの相談が寄せられています。
最近では、旧型PLC の更新ニーズが高まっているそうです。PLCが旧型のままだと、その故障により生産ラインが止まってしまうだけでなく、「廃版などにより代替品が入手できない」「長時間電源を落とすと再立ち上げができなくなる」「設備の改造をしたいがソフトが変更できない」などのリスク要因を抱えることになります。そこで、機械設備の頭脳とも言われるPLC の更新に取り組むことで、工場の安定的な稼働に貢献しています。
同社では、製造現場の環境整備を含むトータルプロデュース事業も強化しています。豊富な人脈・ネットワークを活かし、顧客の課題や要望に応じて的確な取りまとめを行います。その際に心掛けているのは、企業を紹介して終わりではなく、お客様が困っていることに耳を傾け、何で困っているのかを見極めて、その後のフォローや現場対応まで継続的に関わりサポートしていくことです。常に現場に出向き、寄り添い、悩みに耳を傾けているからこそ、「困ったら中村電機に相談しよう」という声につながっています。また、ものづくりに関する幅広い知識と経験を土台に、想いをカタチにするための相談ごとに対してその糸口を見い出せることも、同社の大きな強みになっています。
「事業を通して“想いをカタチにしたい”という肩に乗った悩みを軽くしてあげたい」と語る中村社長。同時に、「次世代を担うエンジニアの育成にも貢献したい」という使命感も抱いています。中村電機は、製造現場のトータルプロデュースを通して、これからも地域のものづくりを支えていきます。
有限会社中村電機
SIC-1 Startup Lab. 1319号室
https://nakaele.jp/