かわらばん

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     入居企業紹介
かわらばん地域版86号 2023年9月

ユニロムジャパン株式会社/つくば化工株式会社/
   日本とイスラエルをつないで、 半導体製造現場をサポート!
 半導体製造装置向け瞬時電圧低下保護装置の保守・販売を手掛けるユニロムジャパン株式会社と、半導体関連の試作開発支援に取り組むつくば化工株式会社の2 社を経営する矢部朗(やべあきら) 社長にお話を伺いました。

 平成31 年(2019 年)2月にユニロムジャパンを設立した矢部社長。SIC には、同社の設立準備を進めていた平成30年12月、SIC-1 Startup Lab.のスモールオフィスに入居しました。その後、別事業を行うつくば化工も設立するなど事業の拡大を図り、現在はセミラボに移転して拠点も拡張しています。

 長年にわたり、大手半導体製造装置メーカーで半導体製造装置の営業・マーケティングに従事してきた矢部社長。イギリスやフランスで約7年間の駐在経験があり、半導体はもちろん、海外ビジネスに関する豊富な知見・経験も強みの一つです。特に、イスラエル企業と太いパイプを持っており、それが縁でユニロムジャパンの設立に至りました。

 ユニロムジャパンは、イスラエルに本社を置く「Unirom Electronics Ltd.」との合弁会社として設立されました。同社が製造する瞬時電圧低下保護装置の日本総代理店として、国内での保守・販売業務を担っています。

 近年、自然災害の頻発などにより、長時間にわたる停電だけでなく、電圧降下や瞬間停電リスクへの対応も重要になっています。特に、半導体製造工場の安定的な稼働には、高度な電源対策が必要です。同社が扱う瞬時電圧低下保護装置「Uni Cap SRT」は、大容量電気二重層コンデンサーを採用しており、低コストで長寿命、かつ環境にも配慮された製品です。すでに多くの半導体製造工場で導入されており、同社の手厚いサポートにより、イスラエル発の最新技術を安心して導入できる点も評価されています。

 一方、つくば化工では、ものづくりソリューション事業やビジネス開発コンサルタント事業に取り組んでいます。ものづくりソリューション事業では、主に半導体製造装置で使用される部品の試作加工を行っています。難削材を含むあらゆる素材に対応可能で、新材質の最適な加工条件を見つけ出します。そのほか、ガス制御ユニットの受託開発や部品洗浄・表面処理等にも幅広く対応しています。つくば化工最大の強みは、独自技術を持つ多様な製造業とのネットワークです。これにより、構想から設計・製作までを一貫して請け負い、コーディネートすることができます。すでに上場企業から半導体製造装置向けの量産案件を獲得しており、着実に実績を積み上げています。

 また、ビジネス開発コンサルタント事業では、欧米やイスラエル企業の日本市場進出サポートや日本企業向けの海外技術導入サポートに取り組んでいます。現在提供している海外技術は、半導体向け非接触搬送、MgB2超電導ワイヤー、低屈折率接着材・コーティング材、水素発電、など多岐にわたります。

 ユニロムジャパンとつくば化工は、半導体の安定的な生産や試作開発を下支えするとともに、日本とイスラエルの橋渡し役も担いながら、これからもグローバルに活躍していきます。

ユニロムジャパン株式会社 / つくば化工株式会社
SIC-1 Startup Lab. 1207 号室
https://www.uniromjapan.co/
https://tkcji.com/