【入居者プロフィール】
有限会社青山モータードライブテクノロジー
取締役社長 林 洋一(青山学院大学理工学部名誉教授)
インバータの第一人者である林先生(AMDT代表)が研究成果を実社会で役立てるための受け皿とするため、2006年(平成18年)に青山学院大学発ベンチャーとして有限会社青山モータードライブテクノロジー社(以下、AMDT)を設立。福本さんと富樫さんの2人が中国での事業展開を図るため2008年(平成20年)にAMDTに参画し、SICに入居しました。当時、中国はまだインバータ普及の黎明期で、空調機などの家電製品の開発から量産フェーズまでをカバーする仕事に、前職の仲間であった現地のパートナーと協力しながら取り組んでいたと、福本さんと富樫さんは当時を懐かしみながらお話しくださいました。
【AMDTの事業内容】
インバータはモータの回転速度を制御する装置で、高効率モータと組み合わせることにより負荷に応じた最適な回転数で制御することで消費電力を抑えます。AMDTにはモータ制御やインバータ回路の設計に通じるエキスパートが在籍。自動車、産業機械、家電、医療機器などのあらゆる分野のニーズに対応し、お客様と一体となって技術や製品を作り込みます。これまでに1,000件を超える開発に携り、AMDTが開発したインバータ技術が搭載されている白物家電(エアコン、冷蔵庫)は全世界で累計7,000万台以上にのぼります。今や生活や産業で欠かすことのできないモータ。エネルギー資源の有限性や気候変動が懸念され、一方でエネルギー消費量は世界規模で増加する中、AMDTはインバータの先端テクノロジーで持続的な社会の実現を支えています。
【パワーエレクトロニクス産業の発展に向けて】
AMDTが現在手掛ける開発の約7割が自動車関連です。自動車のEV化が進む中、まさに “パワーエレクトロニクス”を牽引している分野で、AMDTは最適なソリューション提案力で多くの企業の製品開発をサポートしています。ほとんどの開発の推進に“スピード”が求められる中で、AMDTでは自社開発によるインバータをリリース。標準品をベースとして、お客様の要望に合わせてカスタムメイドすることで、開発のスピードアップを図ります。競争も激しいパワーエレクトロニクス分野で、ラインナップされた標準品が「事業モデル」を進化させ、AMDTの強みである最新の技術と知見が最大限に発揮されています。
【さらなるイノベーションを目指す】
多くの開発案件から生まれる新たな知見がAMDTの成長を支えています。「家電から自動車へのシフトは、AMDTにとって大きなチャレンジでした。今、その成果が現れていますが、ここでとどまることなく、ベンチャーとして次のチャレンジを始める時期が来ています」と福本さんは語ります。SICで創業期から成長期を経て、さらなるイノベーションに挑むAMDT。これからも相模原の地から、産業の発展と環境調和を両立させ、人々の健全で豊かな生活の実現に貢献していきます。
有限会社青山モータードライブテクノロジー
SIC-3 Innovation Lab. 3116号室
URL:
https://www.amdt.co.jp/
※ホームページ内にお問い合わせフォームがあります。