かわらばん

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     入居企業紹介
かわらばん入居版249号 2025年2月

株式会社Quantec
   レーザの真価を発揮する技術集団として!
【入居者プロフィール】
株式会社Quantec
代表取締役CEO 上瀧 英郎(じょうたき ひでお)

 横浜出身の上瀧さんはIT系ベンチャーの営業やデバイス開発、アパレル企業の海外事務所の立ち上げ、半導体分野向け装置の営業など、様々な業種・職種で経験を重ねてきました。特に、製品や事業開発に携わることが多く、新しい“モノ”や“コト”を作り出し、始めるための仕事に就くことが多く、それが自分らしく、楽しい仕事だったと振り返ります。目下、Quantec社のCEOとして営業や管理のほか、総勢10名のスタッフが業務を行うための環境整備まで、全方位にわたって奔走中ですが、Quantec社の始動にワクワク止まらないとのこと。

 車が好きで、走りや安全性、快適性などがそれぞれに損なわれずに設計・製造されているかを、実際に運転することで確かめます。知的欲求に火が付くとのめり込んでしまう上瀧さんは、家庭では一男二女の父親として家族との時間も大切にしています。

【Quantec社の設立】
 レーザ技術は産業分野での普及が進み、また、さまざまな種類のレーザ加工機が開発されていますが、価格も様々で、数千万円を超えるレーザ加工システムもあります。上瀧さんがレーザ加工関連の会社で営業活動に従事していた頃、若いエンジニアたちがユーザーからの要望に持ち前の知識で、加工を施す素材やその形状、加工の内容や精度に応じてレーザ種類やシステム構成、加工条件などを検討している姿に心を動かされました。常に新しい技術ニーズに対応しなければならない営業担当として、「レーザ技術の可能性がさらに引き出せれば業界がさらに活気を帯びてくるのではないか」と考えていた上瀧さん。エンジニアの皆さんとレーザへの熱い思いが重って意気投合し、それぞれの得意分野を持つメンバーが揃ったことでQuantec社の設立に至りました。

【Quantec社の事業内容】
 電子デバイスや電動化の進む自動車関連を中心にモーター、バッテリー、ワイヤーハーネスなどの各種部品も目まぐるしく進化し、改良され続ける中、ものづくりの現場では切断、除去、溶接といった多様な加工が行われ、品質と生産性が求められます。

 Quantec社は「プロセス起点のソリューション提案」をスローガンに、レーザプロセス(加工)を軸としたシステムインテグレータとして、技術革新に挑戦する顧客の加工課題をサポート。レーザプロセスのスペシャリストとしてレーザパラメータに関する豊富な知見で、顧客に最適な提案を行います。例えば、パワー半導体等の材料に採用されているSiCやGaN等の材料の加工には超短パルス(フェムト秒※1、ピコ秒※2)レーザと呼ばれる発振器での加工が必須とされています。しかし超短パルスレーザは高額でランニングコストも高く、設備導入の足かせになっています。Quantec社の提案は低コスト運用が可能なナノ秒※3レーザを採用したシステムで導入費用を大幅に低減しつつ、超短パルスレーザよりも高品質な加工を実現し、ナノ秒レーザのメリットを活かし生産性向上の実現もしており、半導体や車載分野などからの引き合いも増えています。

※1フェムト秒・・・1×10-15秒 ※2ピコ秒・・・1×10-12秒、※3ナノ秒・・・1×10-9秒

【これからの目標】
 Quantec社のフィロソフィーは“我々はレーザの力を信じている”です。「こんな加工はできないか?」、「もっと品質や生産性を向上させられないか?」といった開発現場の課題に、Quantec社のメンバーの知見を集結してより多くの顧客をサポートし、あらゆる分野の技術革新に貢献していき
ます。

株式会社Quantec 研究所
(本社:東京都町田市中町一丁目4番2号)
SIC-1 Startup Lab.1310号室
URL:https://quantec.jp/
※ホームページ内にお問い合わせフォームがあります。
研究所メンバー            後列左から松浦さん、海老根さん、笠原さん              前列左から吉井CGO、上瀧CEO、川森CTO
会社設立前の研究所(個人宅の和室にて)