かわらばん

かわらばん

     入居企業紹介
かわらばん入居版255号 2025年8月

IntegRegen株式会社
   先端のがん治療の普及に貢献する!!
【入居企業プロフィール】
IntegRegen株式会社(インテグリージェン)
専務取締役兼CTO 野口 活夫(のぐち かつお)

 野口さんは横浜市在住、出身は新潟県長岡市で大学を卒業するまではスキーと野球に明け暮れていました。今は「観る」野球が好きで、推しの選手が出ると、投手なら配球、打者ならバッティング、野手なら守備を見てはそれぞれに野口さんならではの講評をしています。野球観戦のお供に欠かさないのがビールで、ホップの効いた苦めのテイストがお気に入り。地元新潟のクラフトビール“スワンレイクIPA(インディア・ペールエール)”がお勧めで、都内にあるビアレストランで多種多様なクラフトビールが味わえる「スプリングバレーブルワリー東京」にも出向いてしまうほど、ビールが大好きな野口さんです。

【再生医療の研究を続け、実用化を目指す】
 野口さんは大学を卒業後、公的機関や大学などで分子生物学や免疫学などの研究に従事しました。国内初のがん免疫細胞治療専門医療機関である瀬田クリニックの立ち上げに携わり、1999年には民間の分子免疫学研究所の取締役主任研究員に就任。免疫細胞治療に関する研究の中でも、 “樹状細胞※”の培養技術の開発に力を注ぎました。その後、別会社の取締役として樹状細胞の加工技術の開発を行っているとき、関連する医療機関の経営に携わっていた綾部さんと面識を持ちました。基本技術の開発が完了したところで、がん死のない社会を目指して、また、再生医療の提供を通じて人々の健康長寿の実現に貢献するという二人の共通の目的を果たすため、2021年12月、IntegRegen株式会社を設立し、野口さんは専務取締役兼CTOに、綾部さんは代表取締役社長に就任しました。
※異物(抗原)を提示し、他の免疫細胞にその情報を伝える役割を担う細胞

【IntegRegenの事業内容】
 IntegRegen社は自由診療用の免疫細胞培養支援を行っています。免疫細胞治療における「培養」とは、患者から採取した免疫細胞を体外で活性化、加工する工程のことで、完成した免疫細胞は患者に皮下注射などで戻します。IntegRegen社は免疫細胞培養支援事業において、培養に関する技術供与や症例に応じて薬剤(既存開発品)を提供します。また、樹状細胞の抗原に対する免疫応答を高めるための「抗原提示用蛋白質」の開発も進めています。樹状細胞は抗原提示の司令塔として、免疫記憶を担うT細胞にがん細胞由来の抗原を提示し、免疫応答を誘導します。これにより、キラーT細胞ががん細胞を攻撃する、というのが一連のメカニズムとなっていますが、同開発によって免疫応答を高め、治療効果の飛躍的な向上を図ります。

 さらに多くの研究機関や医療機関では再生医療等提供機関への運営支援も行います。再生医療の提供には安全性の確保が必須であり、頻繁に行われる法改正に適宜対応するためのサポートを行うことで、着実な免疫細胞治療の普及を支えていきます。

【これからの目標】
 日本では3人に1人ががんに罹患すると言われています。先端のがん治療の実用化が多くの研究機関や医療機関で取り組まれている中、IntegRegen社は「完全寛解を目的とした治療」の提供と、より多くの方が樹状細胞治療を受けられるように保険収載を目指し、パートナーとなる医師との臨床での連携を通じて、『医療の発展』に貢献していきます。

IntegRegen株式会社
SIC-1 Startup Lab.1324号室
https://integregen.org/(準備中)
問い合わせ先 :ayabe@integregen.org
左: 野口さん(専務取締役兼CTO) 右:綾部さん(代表取締役社長)