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かわらばん地域版34号 2015年1月
「アジア経済事情と海外進出事例」 インドネシア編
 JETRO協力企画
―インドネシア経済―
2013年のインドネシア経済は民間消費が前年に続き堅調に推移する一方、投資が前年と比べて伸びが鈍化し、実質GDP成長率は4年ぶりに6%を下回り5.8%にとどまった。業種別では成長率が最も高かった運輸・通信は前年比10.2%増で2桁成長となった。2014年は内需が経済成長を牽引するとみられる。
2013年のインドネシアの輸出入はともに前年比減少し、貿易赤字は40億6,370万ドルに達し前年から拡大した。輸出を国別にみると日本は前年に続き最大の輸出相手国と
なった。続いて、中国、シンガポール、であった。輸入を国別にみると中国、シンガポール、日本の順であった。日本側の「貿易統計(通関ベース)」をドル換算すると日本の対インドネシア貿易は輸出、輸入とも2桁の減少となった。
インドネシア投資調整庁(BKPM)によると2013年の対内直接投資( 実行ベース) は前年比1 6 . 5 % 増の2 8 6 億1 , 7 5 0 万ドルとなり、前年に続いて過去最高を更新した。業種別では、鉱業が4 8 億1 , 6 4 0 万ドルで全体の1 6 . 8 %を占め最も多かった。次は輸送機器( 3 7 億3 , 2 2 0 万ドル、1 3 . 0 % ) で、以下、金属・機械・電機、化学・医薬品、電気・ガス・水道、食品、農業の順と続いた。国・地域別にみると日本が4 7 億1 , 2 9 0 万ドルとなり、シンガポールをわずかに上「アジア経済事情と海外進出事例」回って首位となった。日本からの投資額は前年比9 1 . 8 % 増と大きく伸びた。自動車メーカー各社による大型の拡張投資や部品企業による投資が続々と実施されたことが貢献した。
ジャカルタジャパンクラブが加盟企業を対象に行った業況感調査によると、進出日系企業からは、人件費の高騰、電気料金の上昇などの投資環境に対する懸念はあるものの、力強い内需を背景に安定成長を続けていることから、多くの業界が業況の上向きや好況の持続を予想している。
―進出企業とJETRO支援サービス―
自動車部品メーカー、ボルツ株式会社(兵庫県)は、同社が製造しているボルト、シャフト類について、急激に海外調達ニーズが高まってきたこと、また、新たに新規取引先を含めた販路を拡大したいという想いから急ピッチで海外進出を検討し、2013年4月にインドネシア準備室を設置し、ジェトロの支援サービスに応募があった。
ジェトロの専門家の支援で海外進出が一気に進み始め、2013年8月に法務省の認可を取得してから1年の間に土地探しから工場建設まで終了し、2015年早々には工場稼動が見込めるところまでこぎつけた。また、現地生産体制が整ったことで、新たな取引先からの受注にも繋がった。
ジェトロの専門家が電気メーカーでインドネシア、インドに駐在し、成長戦略立案、新会社設立、技術援助契約はじめ契約書全般に関する経験・知識があることが役に立った。
インドネシアの主要経済統計(2013年) 表はPDF版をご覧ください。
インドネシア(ジャカルタ)の主な投資関連コスト(2013年) 表はPDF版をご覧ください。
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