1.機器分析センターの設立目的
大学の先端科学分野の研究に欠かせない最新装置および大型機器を集中的に管理し、効率的に稼動・運営させることで、学内外の教育・研究の活性化を図り、産業界や地域との連携を強
化する目的で、2003年4月の相模原キャンパス開校と同時に理工学部附置として機器分析センターは作られました。
ここでは主に機器による分析および分析技術の研究・開発を核に、学内外の共同研究を推進しています。また大学院における研究、教員の研究教育体制の場とともに、地域・社会に開か
れた教育研究の場として大いに活用されています。ちなみに機器分析センター長は物理・数理学科の秋光純教授が務めています。
2.所有の分析装置
本学の分析センター所有の分析装置を図1に示します。これら分析機器は相模原キャンパス構内のK棟1階部分にすべて集結して置いてあります。
透過電子顕微鏡(TEM)、走査電子顕微鏡(SEM)、電子プローブマイクアナライザ-(EPMA)、薄膜X線回折装置(TFXRD)を中心に、極最表面の結合状態がわかる最新のX線光電子分光装置(XPS)や化学状態解析ができるレーザラマン分光装置(LRS),電子スピン共鳴装置(ESR)の大型分析装置のほかに、集束イオンビーム加工装置(FIB)をはじめ各前処理・加工装置を完備しています。
いずれも透過電子顕微鏡室と機器分析室の2室において集中管理し、装置の有効利用と稼働率向上を図っています。その機器分析室の様子を写真1に示します。
例えば、電子顕微鏡によるナノ材料・領域の解析として、400kV高分解能透過電子顕微鏡を軸に、FIB(Focused IonBeam)、ウルトラミクロトーム、イオンミリングなどの前処理を駆使し、ナノ材料などの高度な構造解析を行なうことが可能で、それらの技術を有料で指導することもできます。
光電子分光、レーザラマン分光による局所化学状態解析リアルタイムで高速イメージングができるXPSおよびびLRSを用いて、局所領域の化学状態を解析することが可能です。この他に電子線マイクロアナライザーや薄膜X線回折装置等を併用し、各種材料の総合的な解析評価が確実に行なえます。さらに分析センターは企業への技術支援、大学や研究機関との共同研究を積極的に進めています。その支援に当たり、必要に応じて技術指導契約等を締結させていただき、産学公連携の強化を図っています。
【お問い合わせ先】
分析技術相談について:
青山学院大学 理工学部附置機器分析センター ☎042-759-6240
共同研究について:
青山学院大学 研究支援ユニット課長 杉野 郡二 ☎042-759-6056
http://www.aoyama.ac.jp/college/ssi/index.html