かわらばん入居版91号 2011年11月
証言で綴るSICの歴史~SIC経営塾~
 株式会社浜銀総合研所
取締役・経営コンサルティング部長
寺本 明輝(明るく輝く)
― 第1回(2回連続でご紹介してまいります) ―
経営塾も皆様に支えられ10年を迎えました。そこで今回は、毎年コーディネーターを務めていただいでいます寺本さんに経営塾の歴史を振り返っていただきます。
― 第1回(2回連続でご紹介してまいります) ―
現在開講中の2011年度SIC経営塾は、来年2月に恒例となった塾生による事業構想の発表をもって最終回を迎えます。今年は、比較的若手の経営者、後継者の塾生が多く、日常の現場で忙しい中、高い出席率を維持し、一生懸命、自社の経営課題の解決に取り組んでいただいております。
振り返れば、第一期のSIC経営塾のスタートは、SIC-2がオープン した2002年であり、本年度で10年が経過し、述べ約90名の塾生にご参加いただきました。
私の座右の銘の一つに、中国の格言である「10年、偉大なり。20年、恐るべし。30年、歴史になる。50年、神の如し。」があります。
未熟な私が、とりあえず一つの節目である10年間にわたりSIC経営塾のコーディネーターを務め続けることが出来たのは、SICの中嶋社長はじめ歴代社長、強力スタッフの中村さん、飯山さん、各協力機関、そして多くの塾生の方々のご支援の賜物であり、本紙面を借りて厚く御礼
申し上げます。
さて10年前、第一期のSIC経営塾の企画にあたり、SICの当時の里見専務と山本部長、稲垣さんが弊社を訪れ、「前年度に実施した株式公開塾を衣替えし、より実践的な塾を開催したい」「将来のネットワークも意図して継続的に開催できるものにしたい」「そのコーディネーターをやってみないか」とのお話をいただきました。
前回の塾では、大学教授など有識者の方々がコーディネーター、講師の役割を務めておられたようです。当時40代に入ったばかりで、かつ経営の実経験も無い、たかがコンサルタントの私には、「その役割は、あまりにも荷が重すぎる」と感じたことが記憶に残っています。今から思うと、そういう人間を選定するSICも、やはりベンチャーですね。(笑)
このような不安を持ちつつも、①生来の新しいもの好きという性格である、②SICの「場」がもつ可能性に共感していた、③過去企画プロデュースした「事業構想策定フォーラム」(弊社開催)などの経験を活かしたい、などの理由から二つ返事でお引き受けさせていただきました。そんな思いから経営塾のシラバスを作成しましたが、やはり不慣れなせいか、第1期SIC経営塾は、水曜日の夜と土曜日の午後を使った全17回と随分、欲張った内容となってしまいました。(現在は全10回)
そして、2002年6月12日、企業経営者8名の塾生が参加
いただき、経営塾が開講しました。
ところが、塾が回を重ねるごとに、やはり企業経営者は多忙であり、水曜の夜は欠席者が出るなど、必ずしも想定通りには進まず、塾終了後の2時間弱の帰り道、ぐったり疲れた身体を電車に揺らしながら、頭を悩ます、試行錯誤の日々が続くこととなりました。
(次号につづく)
2002年撮影