かわらばん地域版28号 2014年1月
~SIC経営塾~ 証言で綴るSICの歴史
 株式会社浜銀総合研究所 取締役・経営コンサルティング部長 寺本 明輝(明るく輝く)
現在開講中の2013年度、第12期SIC経営塾は、今年2月に13名の塾生による事業構想の発表をもって最終回を迎えます。SIC-2がオープンした2002年に第1期SIC経営塾がスタートして以降、本年度で109名の塾生にご参加いただきました。
12年間にわたりSIC経営塾のコーディネーターを務め続けることが出来たのは、SICの中嶋社長はじめ歴代社長、強力・協力スタッフの中村様、飯山様、本事業の協賛機関の皆様、そして多くの塾生の皆様のご支援の賜物であり、本紙面を借りて厚く御礼申し上げます。
さて12年前、SICの当時の役員、幹部の方が弊社を訪れ、「より実践的な経営塾を継続的に開催し、地域の経営者、幹部のネットワークを構築したい」といったSIC経営塾開講の目的や意図をお話しいただきました。
当時40代前半のコンサルタントである私をコーディネーターに選定するのは、SICもさぞかし勇気があったことだと思います。SIC自体も、やはりベンチャーです(笑)。
早速、その期待に応えるべく経営塾のシラバスを練り、テキストや資料等の準備に入りました。そして、2002年6月12日、企業経営者8名の塾生のもと第1期SIC経営塾が開催されました。
しかし、①カリキュラムが水曜日の夜と土曜日の午後を使った全17回と欲張った内容であったこと、②各塾生の個別のニーズに全て応えることができなかったこと、の理由により欠席者が出るなど、想定通りに進まない事態も幾度か起こってしまいました。自宅までの約2時間の帰路、ぐったり疲れた身体を電車に揺らしながら頭を悩ましたことを思い出します。
その後は、期を重ねるごとに、合宿の開催時期、講義の進め方などを工夫し、また講義資料としてパワーポイントを1,000枚程使用しますが、その内容も毎期、経済環境や参加者の状況に応じて見直し、内容も少しずつ進化させてきました。
SIC経営塾にご参加いただきました塾生は、役職で見ると「社長が3割、役員が3割、管理職が4割」、業種では「製造業が7割、非製造業が3割」。組織規模では「ベンチャー企業含む中小企業」が中心となっています。また年代は、30代から60代と幅広く、女性経営者も5名のご参加をいただきました。このように、多様性、異質性を持った人材の集まりが、SIC経営塾の一つの特長です。
各期の塾生間では同期会が行われ、利害を超えて共通の悩みを話し合われたりしています。また、2012年3月10日には、過去の塾生が一度に集まり、パネルディカッションや懇親会などによるSIC経営塾10周年のイベントも開催することができました。
過去ご参加いただいた塾生から、「社長に就任しました」「黒字転換できました」、あるいは「社長と上手くいかなくて…」など様々なご報告やご相談をいただくと、とても嬉しく思います。
当初の3つの目的である「実践に活かす」「継続的開催」「ネットワークづくり」の実現に向けて、SIC経営塾のつながりが拡がっていることをあらためて実感しています。
平成14年当時の寺本氏
平成23年度合宿での講義