かわらばん

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     社長のコラム
かわらばん入居版87号 2011年7月

中嶋社長のつぶやき
   「どうしたいのか」を明らかに
 台湾・工業技術研究院(ITRI)との協定調印を終えて

 2011年7月19日(火)台湾・工業技術研究院(ITRI)台北事務所にて、ITRIとSICとの間で、「合作協議書」調印式が行なわれた。SICかわらばん(地域版)13号(2011.6.24発行)にて、ご報告の「SIC台湾ビジネスマッチング事業」が更に進化し、「次のステージへのスタートが出来た。」と考えている。

 さて、今回の調印式前後に、台湾・ITRIの産業サービスセンター・林意雀 主任室特別補佐をはじめとして、SICや日本企業をサポートしていただいているスタッフの皆さんとの意見交換があった。そこで、ビジネス・パートナーとして、貴重な意見があった。「日本企業が台湾に進出したいとの話は多数ある。展示会出展など積極的な企業も多数いる。」「しかし、それで、目的はなに? どうしたいの? 明確に、回答できる企業は多くない。」「台湾で、何の目的のために、何をしたいのか、どうして欲しいのか、どうなりたいのかを示してくれると活動しやすい。」
 その通りだと思った。海外に出れば、すべての問題が解決され、ビジネスが成功する訳ではない。そのビジネスの「目的は何か」。その目的のために、「どうするのか」「どうしたいのか」を問われた。たとえば、「何のため」という企業の目的があり、販路拡大、技術供与、共同研究、技術提携、M&A、資材調達、生産委託などの手段・方法を検討・追及する。・・・とにかく、具体的な目的「何のために」と「どうしたいのか」が必要だ。
 そのような考え方であるならば、もう一度自社のことを見つめ直すことが求められる。現状認識をする。3年~5年のありたい姿をイメージする。もう少し掘り下げて自社の強みをどのような領域で、どのように展開するかを決める。強みと機会を再認識する。「やりたいこと」が明確になる。戦略をつくる。実行する。この準備は、必須だ。ビジネスを成功させるには、相応の覚悟と準備が必要である。

 話を変える。3.11.東日本大震災が発生した。その後、世界の各国から、日本に対して、多様な支援を頂いている。本当にありがたいことだ。感謝しなければならない。この中で、台湾の皆さんから、総額200億円を超える支援を頂いているとの報道があった。世界の中でダントツ1位。台湾は、本当に日本への思いを持っている国である。パートナーとして、認識してくれている。そのような親日派の多い台湾だから、今回の協定を結ぶことが出来たのではないかと思う。偶然だけではなかったと思う。ここで、ITRIの薫事長 蔡清彦氏のコメントをご紹介する。「SICとITRIの合作協議書の締結は、日本企業の技術と台湾の生産管理の優位性を結びつける新しいモデルになるでしょう。台湾の経済発展力を基にしながら、中国マーケットを開拓し両岸ECFA時代の『台湾、日本、中国の新しい黄金の三角形モデル』を開きましょう。」今回の協定には、とても期待を寄せている。さらに、Win-Winを強調してくれている。

 ビジネスのスピードは、どんどん速まっている。新興国の勢いは、さらに加速するでしょう。わが国が、成長をしなければ、自らの将来はない。企業も成長がなければ、自らの未来はない。この時期に、「わが社は何者か」を再認識し、再定義することが求められているように思う。そして、「独自能力」を明らかにし、「機会」を生かす取組が、私たちの成功を担保してくれるはずである。基本は、国内ビジネスも同じ。SICは、「SIC台湾ビジネスマッチング事業」だけでなく、新分野進出、新技術開発を目指している企業をずっとサポートしている。これからも、このサポートする姿勢は変わらない。
 SICでは、「何のために」と「どうしたいのか」を明確にすることもサポートできる。海外進出・販路開拓、新分野・新技術へのチャレンジの「覚悟」が出来て、「準備」をされている方は、是非SICスタッフにご相談を・・・