かわらばん地域版40号 2016年1月
鄭 柱賢 (JUHYUN CHUNG ・ チョン チュヒョン)さん SuperOx Japan 合同会社
 Hi friends!- Globalization in SIC -(ようこそ!世界の国からS I C へ)from Republic of Korea(大韓民国)
【鄭さんの歴史を教えてください。】
1979年2月、慶北浦項(キョンブクポハン)市で生まれ、1997年にソウルの大学へ入学しました。大学2年の時に義務兵役制による2年2か月間の兵役が課せられたこともあり、大学を卒業したのは2005年。大学では電子工学を学びました。
【来日(留学)のきっかけは?】
軍隊を終えた後復学してから将来のことを悩んでいました。大学の何人かの友人達は、ドイツ、アメリカ、オーストラリア等への留学の準備を進めていましたので、それが刺激になり留学の準備をしました。兵役から戻ってしばらくしてから、日本語に興味を持ち日本語の勉強をしていましたので、日本の文科省の奨学金制度を利用した留学を試みましたが、2006年、東北大学へ私費留学をしました。
【日本への印象や日本と母国の違いを教えてください。】
東野圭吾の「白夜行」を大学の図書館で見つけて読んだことがきっかけで、日本のドラマを良く見るようになり、次第に日本への印象が変わって行き、親しみと同時に日本語への関心を持つようになりました。日本は韓国と良く似ていると思います。実際住んでみるとほとんど同じだと感じています。違うのは、日本は人に対する接し方にとても気を使います。韓国は、歯に衣着せぬ物言いをします。
【好きな食べ物と趣味は何ですか?】
お刺身やお寿司が好きです。韓国では、魚は絞めてすぐに食べるのが美味しいとされています。日本では、絞めた後熟成させているため、より美味しいと感じています。ただ、イカは絞めて直ぐの方が美味しいですね。秋の秋刀魚は美味しいし、高知で食べる鰹のたたきは格段に美味しかったです。韓国では毎日のようにキムチを食べていましたが、日本では、冬に母から送ってきたものを食べるぐらいです。
趣味は弓道です。弓道は名古屋で始めました。年に一度、名古屋で3日間の弓道の研修があって、海外からの参加者も多く他国の弓道家との交流も楽しみにしています。他に、竹細工や三線も練習中です。
【SuperOx Japan入社の経緯を教えてください。】
留学先の東北大学で、プラズマCVDの「中性粒子ビームによる成膜」をテーマに研究をしていましたが、そこで(株)ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ(JAC)の安原さんと出会いました。
博士号まで取得して韓国へ帰るつもりが、修士号取得後に東亞合成(株)へ就職し、安原さんの会社へ出向となって2~3年一緒に仕事をしました。その後名古屋に転勤となりましたが、2年後に退職しました。韓国に帰る準備をしているところ安原さんからSuperOx Japanを紹介してもらいました。超電導と言う新しい分野で、更にロシア人の社長らが働いていると聞いて面白そうな会社だと思い入社することになりました。
【SuperOx Japanではどんな仕事をしていますか】
高温超電導線材アーキテクチャの中で、金属基盤と高温超電導体層の間の酸化系バッファー層(膜)の研究開発を担当しています。最近では、採択されたものづくり補助金の事業担当の一人として、低コスト化や高性能化を実現するための線材製造プロセスの開発に積極的に取り組んでいます。
【将来の夢または目標は】
SuperOx Japanは開発力に優れた企業です。将来的には真のグローバルカンパニーを目指しています。自分も開発者の一人としてこれまで培ってきた経験を生かしながら更に磨きをかけ、会社の目標の実現に向けて仕事に取り組んで行きたいと思っています。そのためにもまずは、社内のコミュニケーションや渉外で渡り合える英語力を身に付けたいですね。
【好きな言葉は?】
「住めば都」、「valar morghulis(ラテン語:生者必滅)」 世の中に来て去っていくのは当然のこと。1日1日を人との縁を大切に頑張って生きていきたいということです。
SuperOx Japan合同会社
最高経営責任者 セルゲイ・リー
社員:4名 創業:2011年 事業:超電導線材の研究開発
チョンさん(SIC-3にて)