かわらばん

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かわらばん地域版90号 2024年5月

本村市長がSIC に来訪されました!
   ~グリーンテック企業への視察、意見交換~
 相模原市では脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推進しています(担当課:環境経済局 ゼロカーボン推進課)。市民によるゼロカーボン実現に向けた取り組みが求められる一方、テクノロジーによるゼロカーボンへの貢献も期待されています。SICにも先端のテクノロジーで気候変動や資源不足への対応に貢献しようとするスタートアップが入居し、研究開発に挑んでいます。2月28日には、本村市長がSICに足を運ばれ、液体電池の開発を行うARM Technologies株式会社とフレキシブル太陽光パネルの開発を行う株式会社PXPを訪問されました。

 ARM Technologies社(代表取締役 荒木紀歳氏)は、新型液体電池の研究開発を行うスタートアップ企業です。充放電が可能ないわゆる二次電池で、液体であることから「電気を運べる」という利点があり、また、技術的な課題であるエネルギー密度(単位質量あたりに蓄電可能な電力量)の向上において、505Wh/Lを実証済みで、競合他社を圧倒しています。また、寿命、安全性、再利用(再充電)といった観点からも他の電池よりも優れており、業界内でもARM Technologies社の技術力が注目されています。

 PXP社(代表取締役社長CEO 栗谷川悟氏)は次世代太陽光パネルの研究開発を行うスタートアップ企業です。現在、普及が進んでいるのは硬くて重いパネルで、設置可能な環境が限られてしまいます。しかし、PXP社の太陽光パネルは軽く、曲げても割れることがなく、太陽光を高効率で電気に変換できるので、自動車やキャンプ用品、あるいはビニールハウスなど様々な場所に簡単に設置できます。現在は量産化と低コスト化に向けた開発を進めつつ、新素材として注目されているペロブスカイト(独特の結晶構造である有機系の素材)に関する研究開発も行っています。

 本村市長は荒木社長、栗谷川社長と直に対話され、研究開発の現場、そこでの苦労や事業化への情熱を改めて共有して頂く機会となりました。相模原発の革新的技術がグローバルに広がり、ゼロカーボン実現に貢献する日が訪れることが待ち望まれます。