かわらばん

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     社長のコラム
かわらばん入居版106号 2013年3月

中嶋社長のつぶやき
   「状況を素直に受け入れる」
 企業経営をされている皆さんは、ビジネスを続けていく中で、自分自身では、どうにもならないことで、事業へ影響を受けてしまうことや、思わぬアクシデントに遭遇したりすることを経験されていることと思います。家族や友人などプライベートのことでも、同じことを体験されている方もいらっしゃるのではないかと思います。

 「人はみな、その人なりの試練や不幸を経験する。幸せで平穏な生活を送っている人は、トラブルに気をとられるあまり人生の他の分野にまで悪影響をおよぼすようなことはしない。そのことばかり気にしていると、それがますます深刻な問題になることを知っているからだ。彼らは不要な心配をせず、試練をうまく乗り切る建設的な方法を考える。」

「たとえてみれば、日常生活のトラブルは小石のようなものだ。小石を目の前に近づけると、それしか見えなくなる。適当に話して眺めれば、良く見えてくる。足元に置けば、その本質がわかる。しょせん、それは少しつまずく程度のものなのだ。」

「問題や挫折に遭遇したときは、状況を冷静に見つめることが大切だ。ときには、その状況をすなおに受け入れる必要がある。そうすることによって、それにうまく対処して、場合によってはそこから何かを学びとることができる。」

「最悪の状況であっても、ポジィテブな面を探し出すことは可能だ。解決策を見つけて、その恩恵を得よう。問題をいつまでも引きずるのは、何の役にも立たない損なやり方である。人生の幸・不幸は、出来事そのものよりも、それに対してどう向き合うかに大きく左右される。」※1
 松下幸之助さんは、「素直な心とは、私心なくくもりのない心」「一つのことにとらわれずに、物事をあるがままに見ようとする心」「そういう心からは、物事の実相を掴む力も生まれてくる」と表現されています。素直になって、事実を受け止めることです。

 「不遇というものは、ナイフのようなものだ。刃を掴めば手を切ってしまうが、把手を握ればこれほど生きるのに役立つものはない。」ニューヨーク出身の作家、ハーマン・メルヴィルの言葉である。

「すでに起こってしまった出来事を、幸せととるか、不幸ととるかで、後の人生は変わってくるものです。」
「なぜなら、『物事の両面を見る』ことができれば、どんな状況でも『考え方次第』で、弱みや逆境を『強みに転換する』ことが可能だからです。」

「単に『困難を耐えるべきこと』だと捉えるのではなく、起こってしまった意味を前向きに受け入れ、解決できる手段を考え抜いていけば、他人には見えない『チャンス』と出会えるのです。」※2

 どうにもならない困難に直面した時には、まず「状況を素直に受け入れる」ということが、問題解決のスタートかも知れません。
※1.「自分を磨く方法」 アレクサンダー・ロックハート著 弓場隆訳 ディスカバー21 2005/8
※2.「賢人たちに学ぶ自分を磨く言葉」 本田季伸 著 かんき出版 2012/12