かわらばん

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かわらばん地域版12号 2011年4月

株式会社QRS
   分散型発電システムの導入・監視サービスで、地産地消型の電力エネルギーを提案
 株式会社QRSは、創業者の岩田社長が、長年にわたり培った事業所用発電システムの設計開発経験を活かし、2004年に「発電システムドットネット株式会社(旧社名)」を設立、そして、分散型発電システムの課題解決を図るために事業に着手します。
 2000年代初頭頃は、電力自由化の追い風を受けて、「分散型発電システム」は電力使用料金削減に繋がるために需要家のメリットが多く、大手石油会社等が積極的に事業を推進し普及・拡大していましたが、当時の監視システムは、監視室内に製造会社毎の監視装置が並び、操作員の監視が不便であるという課題がありました。
 そこで、QRSは、同一プラットフォームで、かつWEB上で遠隔監視できるシステムを自社開発しASPサービスを展開すると、事業化できるのではないかと考えたのです。そして予想どおり利便性・低価格から多くの顧客を掴むに至りました。また、QRSでは、その後、大学研究室の共同研究によりロングライフ化を目指した故障予知システムや、導入シュミレーションサービスなどの開発も行い、ラインアップ化を図っています。
 QRSのコンセプトは、省電力。監視サービスも電力を供給する側の立場にあり、消費者以上に省電力、電気使用量を極力削減すべきと考え、異常時のみに情報を配信、必要最小限のハードーウエアをソフトウェアでカバーするという方針です。
 SICには2004年に入居されましたが、その頃から業界を取り巻く環境は激変しました。原油高騰の影響により、分散型発電システムのメリットである電力料金の安さに競争力がなくなり、全国の分散型発電システムがバタバタと止まり始めたのです。QRSは大変な時期を乗り越えてきましたが、厳しい市場環境に対応すべく、現在新しい事業の検討進めています。
 岩田社長は、「今回の東日本大震災は、電力供給体制の偏り、電力が日本経済・国民生活に及ぼす影響などが如実に示され、国家的な課題となっています。電力エネルギー源に何を使うか、という課題に加えて、地産地消の視点で太陽光発電や風力発電などを含めた分散型発電システムが見直されるべきではないでしょうか。そしてQRSは、貴重な電力を上手に必要最小限に使うための技術開発で社会に貢献したい」と真摯に語ります。

株式会社QRS 代表取締役 岩田 満
〒252-0131相模原市緑区西橋本5-4-21 SIC-1DESK⑩
電話:050(3786)7922 ファックス:050(3737)2529
URL:http://www.qrs.co.jp/   miwata@qrs.co.jp
左から岩田 満さん 中村 嘉伸さん