かわらばん

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かわらばん入居版62号 2009年6月

企業をサポートし隊!!
   シリーズ企画 企業支援の現場から・・・チェックしていますか?
中小企業の社長さん!
毎月、自社の数値をチェックしていますか?
         川津公認会計士事務所 公認会計士 川津 文武

 「毎月、試算表を作成していますか?」「毎月、試算表は10日前後には出来上がりますか?」「毎月、試算表の数値をチェックしていますか?」など、「試算表」を迅速に作成し、
経営に活用している中小企業は、必ずしも多くありません。そこで、以下のポイントを参考に、試算表を経営に活用することを心掛けましょう。

■月次試算表を作成しましょう
 1年に1度だけ帳簿をまとめて、決算を行い、数値を把握する会社があります。1年に1度では、たとえ毎月赤字であったとしても、決算で初めて気づくこなりかねません。会社の経営状況を数値で把握する上では、1年に1度では対応が遅くなってしまいます。そこで月次単位で試算表を作成すれば、過去の1ヶ月を振り返り、分析し、次への展開へと生かしていくことが可能となります。まずは月次で試算表を作成しましょう。

■月次試算表を毎月10日までに作成できるようにしましょう
 月次試算表は毎月10日まで(それより早ければなお良い)に作成するようにしましょう。そうすれば、前月の反省・修正を今月の10日以降から生かしていくことができます。試算表が10日に作成できた会社は、月末に作成できた会社よりも、約20 日間も先に改善施策を打つことができるのです。
 試算表の精度を最初は100%求める必要はなく、経営者が経営の状況を把握でき、分析・対策が打てるかどうかの精度で、よいかと思います。仮に試算表の作成を早めるあまり、利益が若干間違った場合に、それが経営者の経営判断を誤らせることになるほど重要な間違いか否かという視点が精度を判断するポイントとなります。そのような視点で、試算表作成のスピードを上げ、徐々に精度を高めていきましょう。

■試算表のどの数値を見ればいいのでしょうか?
 さて、次に経営者は試算表のどの数値を意識すればよいのでしょうか?少なくとも以下の数値はチェックしましょう。

●売上が・・・・単月でいくらか、そこまでの事業年度の累計でいくらか
●経常利益が・・・・単月でいくらか、そこまでの事業年度の累計でいくらか
●売上総利益率(粗利率)が・・・・そこまでの事業年度の累計で何%であるか、前期に比較して何%増減しているか
●預金の・・・・月末残高はいくらか
●借入金の・・・・月末残高はいくらか(また毎月の元本返済額は把握しておきましょう)
●累計売上・累計経常利益が・・・・前年との比較で当期はどれだけ増減しているか。(さらにできれば、予算を作成し、 予算との増減比較も行ないましょう。)
相模原南口 SICアドバイザー権藤徹志さん画