かわらばん

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かわらばん入居版110号 2013年7月

株式会社HOYEN
   「臨機応変に新しい製品を創造する」
【代表プロフィール】
株式会社HOYEN
代表取締役 速水 哲哉(はやみず てつや) 40歳
鳥取県出身 島根大学理学部物理学科に学ぶ。
相模原市中央区在住。

 旅行が好きで良く離島に行かれるそうです。小笠原諸島、奄美大島、隠岐島など色々行かれています。学生時代は、自然や街並みなどの風景を写真に撮ることが好きで何台ものカメラをお持ちです。自然科学が好きだと言う速水さんは、何事も観察することが好きなようです。

【起業しようと思ったきっかけは?】
 父親が大手電機会社に勤めていた関係で、小学生の時からLEDや半導体のインゴットが身の回りにあったこともあり、ものづくりが好きだったそうです。
 20年程前に青色ダイオードが実用化された頃、速水さんは研究者を志していました。しかし、勉強するのは柄じゃないと自らドロップアウト。半導体部品を扱う商社へ入社し、半導体部品技術の営業をしながら社会というものを学びました。当時は、具体的な構想はなく、「自分は将来独立する」と漠然と考えていたそうです。しばらくは起業するきっかけを見出せずにいましたが、資金は少しずつ準備されていたそうです。
 そんな速水さんに独立を決心させたのは、2011年に起きた東日本大震災だった。大震災がなければ今も起業していなかったと速水さんは振り返ります。




【事業紹介】
○静電容量スイッチの研究開発・製造・販売
 スマートフォンのタッチパネルで世に知られるようになったデジタル入力装置を開発しています。物質が持つ電気容量の差を検知し、そのアナログ信号をデジタル変換し、その信号を機械に伝えるという技術。原則的には半永久的に壊れることがないという技術で、近い将来、身の回りにあるあらゆるスイッチがデザイン性豊かなタッチパネルになるかも知れません。今年度、「非接触静電容量センサースイッチの開発」で、相模原市の新製品・新技術の研究開発に関する助成制度(中小企業研究開発)に採択されました。

○高周波無線の研究・開発
 静電容量スイッチと共に高付加価値をつける為の技術です。

○超音波マイクロバブル発生機の研究開発
 ディーゼルエンジン用燃料改質装置等の研究・開発を行っています。近年、マイクロバブルの効果が注目されはじめ、様々な分野への応用が研究されています。化学物質等の付与もない環境に優しいマイクロバブルを超音波照射で効率よく発生する技術を持っています。
 マイクロバブルで、燃焼状態を変化させることを利用した技術など、多様な可能性に取り組んでいます。

【これからの夢または目標は?】
 「まだ詳しくは話せませんが」と前置きされてから「静電容量スイッチによる次世代産業における製品を開発中です。ある業界で、長年の夢だった技術。新しい操作方法によって扱いやすく、誰にでも使える製品を開発しています。直近の夢は、この開発を2年後に製品化させることです。」と速水さんは話してくださいました。

※社名のHOYENは、「水は方円の器に随う」と言うことわざから。
 人は環境や友人によって、良くも悪くも変わるというたとえ。孔子の言葉で、「君主たる者は水を入れる鉢のようなものである。人民は、その鉢の中の水のようなもの。鉢が四角なら水も四角い形となり、鉢が丸ければ水も丸い形を作る」とあります。

 水や液体、環境にまつわる製品を開発し、臨機応変に新しい製品を創造して行きたいとの思いから命名されています。   

株式会社HOYEN Desk10会員
http://hoyen.co.jp/
代表取締役 速水 哲哉氏
静電容量式スイッチサンプル
超音波マイクロバブル発生機