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かわらばん地域版29号 2014年3月
株式会社オンザウェイ
 支え・支えられて”on the way”
町田市にある無線機の販売・リース・レンタルを手掛ける株式会社オンザウェイ本社を訪ねました。お話していただいたのは社長の野中元樹さん。
起業のきっかけがなかなか面白い。野中さんは出版社での勤めを経て、父親の事業を盛りたてたいとの思いから25才で父親が経営する会社に入社する。父親の会社は大手電機メーカーの通信システムの調整や保守を請け負う下請企業。営業マンだった野中さんは邪魔物のように扱われ裏口からしか入れてもらえず、それが屈辱的で、何としても正面玄関から堂々と入りたいと思ったそうだ。そこで、この会社の無線機を取扱う販売代理店となり、1年後の1991年に無線機販売部門を分離させる形で起業する。マンションの小さな一室、社員5人でスタートする。最初はトラックやタクシーで使う無線機の販売が主だったそうだ。アスクルの販売店など時代を先取りするような事業にも取組むが思うようにいかず創業7年目に大きな赤字を出すことになる。創業期からの従業員は退職していき、野中さんも精神的に追い詰められたという。そんなある時、友人から「マクドナルドのイベント運営で1日だけ無線機を大量に借りられないか」という問い合わせが。そこで、全国のイベント会社にDMを打ってみると無線機のレンタルやリースの需要が結構あることが分かり、リース事業を1998年に、レンタル事業を2001年に開始することになる。オンザウェイが飛躍するターニングポイントだろう。今ではアフリカ開発会議などの国際会議、東京マラソン、東京モーターショウなどのビックイベントから町内会のお祭りまであらゆるイベントから声がかかる。大きなイベントでは1千台を貸出すこともあるそうだ。また、トラック、タクシー、警備会社、レストラン、ホテル、学校、映画館などに常時1万台近くの無線機を貸出している。日本中の無線機を必要とする現場をオンザウェイが支えているのだ。
オンザウェイの強みはなんだろうか。それは現場で的確な判断を下せる能力を持ち、また顧客と強い絆で結ばれているスタッフの存在だろう。無線機のレンタル・リースは大きなリスクを伴う。1台10万円もする無線機を自社で保有し、顧客に直接貸出し、回収する。紛失、故障、料金回収など様々なリスクが待ち構えている。そんなリスクを克服し、高い収益を実現しているのは現場の最前線で働くスタッフの力だ。
野中さんには社長と部下という感覚はないそうだ。自分より能力の高いスタッフがたくさんいるし、自発的になんでもやってくれる。そんなスタッフと一緒に仕事ができることがなにより楽しく幸せを感じると言う。
そんな野中さんの思いを表すため、今回の表紙はスタッフとの集合写真になりました。さて、野中さんはどこにいるのでしょう。答えはSICのホームページに掲載します。ご覧ください。
株式会社オンザウェイ
代表取締役社長 野中 元樹
所在地:東京都町田市中町3-10-6
従業員数:35名 資本金:4,000万円
売上高:11億円(平成24年度実績)
事業内容:無線機の販売・リース・レンタル、無線機のサービス・サポート、オフィス用品・現場用品の通販
スタッフとの集合写真。さて、野中さんはどこにいるでしょうか。
オンザウェイが商品企画から手がけた新製品「ニーノ」。従来のトランシーバーとマイクの間をワイヤレス化しました。
正解は、後列左から3番目の方が、野中元樹社長です。(このお写真は別の写真からのものです)
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