かわらばん

かわらばん

    
かわらばん地域版38号 2015年9月

株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ
   「成膜」と言う技術をあらゆる分野へ
 新規成膜材料開発から受託成膜までの一貫したサービスを展開している株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズをご紹介します。

 三尋木勝洋社長は大学を卒業後、化学材料のメーカーに就職、1996 年にシリコンバレーへ赴任、初めてのアメリカで北米現地法人を設立・運営しました。日本ではありえないスピードでビジネスが進んでいく様は衝撃で、悪戦苦闘の話は尽きないと言います。2004年、退職し、翌年「研究開発に特化した企業」として同じ思いを持つ仲間と共に起業しました。

 同社の事業を大きく3 つに分け紹介すると、事業の6 割を占めるのは成膜材料(Precursors)。豊富な成膜材料を取り揃え、お客様の装置・条件に最適な材料を提案している。薄膜堆積手法において注目を集めている原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD) や化学気相成長法( Chemical Vapor Deposition:CVD)に対応する様々な材料を提供し、あらゆる技術課題に対応しています。

 2 番目はステンレス容器の自社制作。容器を内製することにより、用途に適した容器の短納期での制作を可能にしています。
 3 番目は受託成膜。成膜装置(C V D/ALD)を社内に所有し、お客様の用途に合わせた成膜テストをすることが可能。この事前成膜試験により成膜に必要な圧力や流量、成膜温度等の概略を把握することができ、R& Dスケジュールの短期間化やコストカットを行うことができます。

 例えば、自動車や電機などの大手メーカーにとって、保有する大掛かりな装置では仕様変更して行くことは、テストに時間とコストがかかり過ぎて難しい。各企業が激しくしのぎを削るなかでは、大企業の基礎研究の一部を請け負うことで、半年から1年基礎研究の時間を短縮することが出来るのです。

 これまでもそうだったように、これからも日本のハイテク産業を下支えして行きたいと思うと同時に、自信を持って日本のすばらしい技術を海外に出して行きたい。古い歴史を持つEUでも少なくなって来ている細かい仕事を、懇切丁寧に出来る中小企業こそが「日本らしい仕事」が出来ると確信しているからです。海外からの問い合わせにも丁寧に対応することで、思いがけずチャンスがやってきますと、三尋木社長は話されました。

株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ
SIC-3 3114号室
E-mail info@japanadvancedchemicals.com 
http://japanadvancedchemicals.com/
左から 安原重雄取締役 と 三尋木代表取締役
容器
精密蒸溜装置
受託成膜