かわらばん

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かわらばん地域版47号 2017年1月

年頭挨拶
明けましておめでとうございます。
新年のスタートにあたり、年頭のご挨拶を申し上げます。

 昨年のお正月は第92回箱根駅伝で青山学院大学が完全優勝2連覇という明るい話題で幕開けとなりました。その後東京株式市場では史上初となる年初から6営業日続けて値下がりし、1万8千円を割り込む世界的な株安連鎖となりました。また、1月下旬には日本銀行が物価上昇率を2%に近づけたい意向から金融機関が日銀に預け入れる際の金利を0.1%からマイナス0.1%に引き下げる金融政策を実施し、こちらも史上初めて長期金利が0.1%を割り込みました。
 その他、電力小売り自由化、台湾企業による国内大手電機メーカー買収、女性の東京都知事誕生など年初より史上初といわれる出来事が多かったように感じます。

 そんな中、津久井「やまゆり園」では過去に類を見ない多くの尊い命が奪われるという極めて残虐で衝撃的な事件が起こりました。被疑者の心理は定かではありませんが、措置入院退院後も極めて不安定な精神状態が続いていたと考えます。現在被疑者は精神鑑定中とのことですが、このような悲惨な事件が二度と起こらないことを願うばかりです。
 一方、現代社会において、物事が多様化・高度化する中で生活環境や労働環境が変化し、人々に与える精神的影響も非常に大きくなってきています。その結果、ストレスや気分障害などの精神疾患を引き起こすケースが増加している状況です。精神保健福祉分野の専門家によれば医療・看護・介護問題に加え、心の問題ケアを多職種で地域包括的に行っていくことが重要だと言われています。
 こうしたケアマネジメントは中小企業でも積極的に取り込み、従業員のメンタルヘルスケアなどに関する知識を深め実践していくことが、今後さらに求められてくるのではないでしょうか。人間の尊さというものを真に理解することは勿論、心身ともに健康な人を得てこそ、企業の発展も望めるものだと思います。まさに「企業は人なり」と言われる所以ではないでしょうか。

 さて、今年はどんな年になるでしょうか。
 正月恒例の箱根駅伝は青山学院大学が3連覇し、神奈川大学も総合5位と大いに健闘され、今年の幕が切っておとされました。
 海外では米国の次期大統領であるトランプ氏の政権運営の行方や中国経済の減速予測、イギリスの欧州連合(EU)離脱による影響やロシアとの経済協力の進展度合いなど様々なリスクや課題を内包しています。一方、国内では東京オリンピックを控えた需要の盛り上がり効果が期待され、公共投資や首都圏での再開発案件の増加による景気の押し上げが期待されています。いずれにしても一つ言えるのは経済動向に左右されない自社の圧倒的な強みを最大限生かし、企業競争力を着実に高めていくとともに、中長期的な視野に立ち、しっかりとした事業基盤を構築していくことが大切ということでしょう。

 さがみはら産業創造センター(SIC)は平成11年の設立以来、多くの方々に支えられ現在に至っており、今年で18期目を迎えます。長年に亘りSICをご支援頂いた方々に心から感謝御礼申し上げます。
 今後、人も技術もさらに進化し、世界が大きく変わっていくはずです。ここ橋本・相模原駅周辺においても大規模な都市整備事業が計画されています。そうした中、今後10年から15年後の相模原地域、そして世界を確りと見据え、入居企業並びに地域企業の皆様の成長発展に繋がるような事業活動に取り組んでまいりたいと考えております。

 結びにあたり新しい年が皆様方にとりまして、さらなる「飛躍」の年となりますよう心から祈念申し上げ、 新年のご挨拶とさせて頂きます。
 どうぞ、本年も宜しくお願い申し上げます。

                         平成29年1月
               株式会社さがみはら産業創造センター
               代表取締役 橋元 雅敏