かわらばん

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かわらばん地域版51号 2017年9月

SIC経営塾
   企業をサポートし隊シリーズ -S I C 編- What is “Incubation” ?
前号では、ビジネス・インキュベーターとしてのSICとインキュベーション・マネージャーの役割についてご紹介しました。今回からはSICの人材育成の研修や連携プロジェクトについて、担当しているインキュベーション・マネージャーと共にご紹介します。

  SICが2000年にオープンし、高い成長意欲をもつ起業家に向けて株式公開塾や経営者育成塾を企画・運営しながら、2002年に始まったのがSIC経営塾(以下、経営塾)です。この経営塾において先端的な企業のケーススタディを通じて経営の理論と実践を学ぶことで「真の経営力」を身に着けた “ニュービジネスリーダー”を輩出するため、㈱浜銀総合研究所の経営コンサルタントとして活躍されていた寺本明輝氏(現同社常務取締役)をコーディネーターに迎え、様々な業種・業態の経営者・経営幹部の方々に約9か月間の研修を受講していただきました。

 翌年からも経営塾は継続し、大手監査法人や金融機関からのご協力を得ながら、今ではSICの看板事業なっています。特に、最終回の発表会は好評で、受講生が事業構想を自らの言葉で伝え、経営の専門家や学識経験者の鋭い質問や励ましの言葉を受けます。発表を終えた時に見せる受講生全員の「やり遂げた!」というすがすがしい表情は、自社の経営に正面から向き合い、考えて考え抜いたことの証なのです。

 また、経営塾では、共に切磋琢磨して成長した仲間のネットワークが、その後の財産になったとの声を頂きます。今年度で16期生を迎え入れた経営塾は、これまで140名の経営者及び経営幹部の方が受講、修了されました。そして、修了生からの発案で、各期の修了生が集う「独創会」を平成26年から開催しています。経営塾を通して今後も強い企業、挑戦し続ける企業と共にSIC自身も成長を続けていきます。

-担当IMから一言-

 塾長はSICの橋元社長、コーディネーターには相模原市産業振興財団の中村事務局長が参画しています。私自身は昨年度から担当していますが、毎回の課題に苦労され、気づきと戸惑いを繰り返される受講生の方々に何かお力になれればと思いながら取り組んでいます。この経営塾の他、入居企業様への個社支援やDesk10なども担当しています。そこでもよく「事業計画を作りましょう」とお話しさせていただきますが、果たしてこの事業計画の作成が事業者の皆さんにとって本当に役立つのだろうかといった迷いが生じることもあります。それでも、先日、経営塾の修了生から「作った経営構想(事業計画)のおかげで、堂々と自分の想いを語ることができた」とか、「これからも目標達成のために頑張っていく」といった声を聞き、その大切さを教えていただきました。

 これからもIMとして多くの企業、プロジェクトと関わっていくことになりますが、基本を大切に、多くの気づきを与えてもらえるこの環境に感謝しながら日々の業務を全うしていきたいと思います。

○ 事業創造部 片山 寛之 ○
 関西の大学を卒業後、医用機器関連商社に営業担当として入社。その後佐賀県にある中小企業( 実家の稼業、当時の従業員数約40名)にて経営管理等に従事した後、法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科に進み、修了後、SICに入社。2008年に中小企業診断士登録。
片山インキュベーションマネージャー