かわらばん

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かわらばん地域版54号 2018年3月

SICカイゼンスクール
   企業をサポートし隊シリーズ -S I C 編- What is “Incubation” ?
 SICの特徴ある事業とその担当者の紹介を通じ、インキュベーションセンターとは何かを
お伝えしています。今回は「カイゼンスクール」を紹介します。

 カイゼン・スクールは、カイゼン活動の推進に不可欠な「人づくり」の支援を目的に2013年より開催しています。カイゼン活動とは、「徹底的なムダの排除を通じて、原価低減と品質向上を目指す活動」であり、それによって生産性や収益性の向上を図る活動です。本スクールでは、①現場診断、②現場実習、③事例演習を特徴とした、約3か月間・全7回にわたるカリキュラムをご用意しています。

 まず、開講に先立ち、講師による現場診断を実施しています。この診断を通じて受講生ごとに課題を設定し、スクールと並行してカイゼン活動を実践していきます。また、先進的なカイゼン活動に取り組む他社工場での現場実習も実施しており、普段他社の現場を見る機会のない受講生にとって新鮮かつ学びの多い実習となっています。さらに、講義では事例演習を通じたグループワークも取り入れており、チームでカイゼンに取り組む疑似体験をして頂いています。全体を通して、「座学を受けて終わり」の研修に留まらない、“実践”を意識した内容となっています。

 講師には、トヨタグループで40年以上の間カイゼンを実践してきた株式会社カイゼン・マイスターを迎えています。知識や経験が豊富なだけでなく、人づくりに対する熱い想いを持つマイスターとともにスクールを運営してきました。

 これまでの5年間で23社70名の皆さまに受講頂き、有り難いことに受講企業の約3分の1がリピート受講です。私たち自身も毎年このスクールを“カイゼン”させながら、今まさに次年度の企画・検討を進めています。

 - 担当IMから一言 - 

〈カイゼン・スクールに込める想い〉

 カリキュラムは約3か月間という短い期間ですので、スクールだけでカイゼンの手法や考え方のすべてを習得することは難しいかもしれません。ですが、受講生や受講企業の皆さまにとって、このスクールがカイゼン活動の推進・定着に向けた“きっかけ”になってほしいという想いを込めて開催しています。

 受講期間中、受講生が実際にカイゼン活動に取り組む過程では、大なり小なり必ず何かしらの課題や悩みに直面されます。スクールの担当IMとして、講師とも連携しながら、受講生が壁を乗り越え、カイゼン活動にやりがいをもって取り組んで頂けるようなお手伝いをしていきたいと考えています。

〈SICのインキュベーション・マネージャーとして〉

 昨年約5ヶ月間の研修を経て、日本ビジネス・インキュベーション協会認定のインキュベーション・マネージャーとなりました。地域の産業や雇用を支える企業・起業家の皆さまのお力になれるよう、「笑顔を絶やさず、前向きに」をモットーに、これからもIMとしての日々の業務に邁進していきたいと思います。

○ 事業創造部 樽川 裕紀(たるかわ ゆうき) ○

福島県出身。東京の大学で地域・中小企業金融について学び、卒業後は地元の金融機関に入社。その後、東日本大震災の復興支援に関する創業支援や地域支援に取り組むコミュニティ財団勤務を経て、2016年SICに入社。現在は、カイゼン・スクールのほか、南西サポート、ロボット導入支援事業などを担当している。
樽川インキュベーションマネージャー