かわらばん

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かわらばん入居版177号 2019年2月

株式会社ボード・プランニング
   「真のコミュニケーション能力を追及する」
【代表プロフィール】
株式会社ボード・プランニング
代表取締役社長 大谷保憲(おおたに やすのり) 
相模原市出身、在住 53歳

【SICに入居して8年】
 株式会社ボード・プランニングはSICに平成20年5月に入居しました。NEC(日本電気株式会社)出身の大谷社長は、メーカーで培った技術を活かし、2名から起業しました。設立から間もなく「自ら成長しなければ、会社の成長は無い。支えあうチームワークで心豊かな人生を築いていこう。」という企業理念を掲げ、今も大谷社長が率先し、その実現に向かって突き進んでいます。そういった事業活動が認められ、この1月16日には神奈川県から優良小規模企業者として表彰を受けました。

【事業紹介】
 創成期は社名の通りプリント配線板の設計業務が主で、評価用のボードやカスタム製品設計などを受託していました。徐々に大手メーカーからの引き合いも増え、現在はプリント基板設計だけでなく、システム開発(ハードウェア、ファームウェア)、マイコン制御回路、FPGA、ASIC開発も受託し自社内で対応することで各社顧客ニーズのカスタム製品を作れる環境を整え技術力を高めていきました。SICへの入居の理由として、地域の中小企業が連携して製品・技術開発に取り組むための
ネットワーク形成も考えていました。その狙い通り、現在では地域中核企業創出支援事業(関東経済産業局)において相模原市内企業と共に地域産業振興の活動に参画し、大谷社長は近未来技術研究会(相模原商工会議所工業部会下部組織)の理事やKIZUNAプロジェクト(相模原商工会議所 広報・社会奉仕関連事業)の委員も務めています。

 近年では内閣府による戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)での共同研究に参画し、車載ネットワークのセキュリティに関する調査・研究から開発・検証まで幅広く取り組んでいます。また、この技術の市場展開を見据えて、車載ネットワーク評価ボードを開発しました。設計という工程から構想・研究・開発といった上流工程へと事業領域を拡大し、ハードウェアとファームウェアをカバーするファブレス企業としてボード・プランニング社は成長を続けています。

【これからの夢または目標】
 ビジネス・経営における大谷社長の信念は、“コミュニケーション能力が何よりも大事”ということです。特にお客様とのヒアリングにはコミュニケーションが不可欠であり、ユーザー要求を社内技術スタッフ間で共有し、お客様の要望と今まで培った自社のノウハウを含めて製品提案およびコスト低減などお客様の立場で実現しています。約1年前から組織体系を明確にしたことで、社内コミュニケーションはもとより、職場には一層活気が出て、部門相互の信頼関係や責任感も強まりました。今後はEDAツールベンダー(半導体や基板の回路など電子系の設計作業を自動化し支援するためのソフトウェア製品を開発・販売する企業)と連携し、モデルベース開発向けのモデル開発ベンダーとしても事業ドメインを広げ、また、学生など社外の若い技術者の育成にも力を注いでいきたいとのことです。(SIC片山)
左から、北村さん、牧野さん、長野さん、大谷社長、澤田さん、綱取統括マネージャー、石川さん、大谷取締役、新田さん
独自開発した 評価用ボード