かわらばん

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かわらばん地域版67号 2020年7月

有限会社河野製作所
   人との縁を大切に、 お客様から信頼される企業へ
超精密部品切削加工を主業とする有限会社河野製作所(本社:相模原市南区麻溝台5-17-4)の河野崇社長を座間工場に訪ねました。

 同社は1981年(昭和56年)4月、切削加工を営む個人事業者として、河野崇社長の父茂孝氏(現会長)によって創業された。茂孝氏一人・工作機械1台・取引先数社から始まった同社は、2004年に法人化、その後のリーマンショックや東日本大震災を乗り越えて、現在、導入設備20台・従業員数17名・取引先数160社余りを有するまでに成長した。

 主に半導体関連や自動車・防衛・医療関連部品の切削加工業者として、ステンレス・アルミ・鉄・チタン・プラスティック・ジュラコン・特殊樹脂・アクリルなど金属材料から非金属材料まで幅広い加工実績を有する。加工種別にもよるが、加工できる大きさは、径はφ0.5~φ50、長さは250㎜。精度は0.005㎜単位での加工が可能。寸法公差も旋盤加工であれば内外径0.01㎜、同芯度0.01㎜まで十分対応できる。品質管理についても工程毎に抜き取り検査を行い、完成後のバリなどを担当者の手で一つ一つ丁寧に確認した上、最新の検査機でチェックすることで、不良率の低下や不良品の流失防止に徹している。切削加工技術は、現在及び将来に向かって高速・高精度切削・精密・超精密切削、複雑形状・自由曲面加工、難削材の高能率切削、加工の知能化、加工プロセスの複合化へと進化している。河野社長は、そうした状況を的確に捉え、安定成長を実現させるための事業展開を目指している。その中で、自身の経営指針として“設備と人と売上”のバランスを重要視しているという。つまり、この3要素がバランスよく正三角形になるとき、安定成長を目指した経営を進めることができるのだと河野社長は語る。

 そんな河野社長は世田谷区大蔵の出身。製造会社に勤務する父茂孝氏と国立大蔵病院の看護師として働く母上の長男として生まれる。1981年、母上が国立相模原病院へ異動となった際、父茂孝氏が、母上の負担を少しでも軽減させたいという想いで勤務会社を退職、病院近くの相模原市相模台へ転居し創業に至った。河野社長が若干6歳の時である。共働きで忙しい両親のもと鍵っ子だった崇少年、毎朝家の鍵を閉めて小学校に通ったことを覚えているそうだ。そんな崇少年は小学校から高等学校・社会人を通して野球に熱中、内野手として小中高いずれもキャプテンを任された。特に県立相武台高校では県大会でベスト8まで進んだ。ちなみにプロ野球選手になった一学年先輩の菊地原氏(現広島コーチ)と共に厳しい練習に励んだことや、3年生のときに同学年のメンバーと共に最後の夏に挑み県大会ベスト16まで勝ち進んだことは、懐かしい思い出になっているという。高校卒業後、大手上場非鉄金属メーカーに就職。同期入社100人と共に寮生活に入り、先輩指導員のもと何事も連帯責任だとして徹底的に鍛えられた。3か月間の指導期間を経て、主要部署である通信ケーブル工場に配属され、電線や光ファイバーなど通信インフラ事業に携わる。3年半ほどで退職することになるが、福利厚生面や各種管理面など大手企業ならではの制度を学ぶことが出来て大変有意義だったそうだ。

 その後、他社での勤務経験を経て、2000年に河野製作所に入社する。父と弟と自分の3人で、昼夜を問わず一生懸命働いた。その後、2004年の法人化とともに代表取締役に就任する。そんな河野社長が経営者として大事にしていることは「人との縁」だ。経営者として、藁をもすがる思いで青年工業経営研究会(略称:青工研)に入会、多くの人と出会い、先輩方や仲間の助言でたくさん救われた。本音で言い合える関係が青工研の魅力であり、切磋琢磨することでお互いの成長につながったのだと。以後、会社の業績は好転していく。また、昔から父茂孝さんには「感謝」すること、母上からは「謙虚」であることの大切さを教えられてきた。高い技術力はもちろん、こうした精神が企業文化となって、自然と社内に浸透していることが、お客様からの信頼につながっているのだろう。

 人との「縁」を大事にする河野社長は地域産業振興活動にも精力的に取り組んでいる。相模原市が中心となって産学官金連携を展開する首都圏南西地域産業活性化フォーラム( 略称:南西フォーラム)の副委員長として力を注ぐ。今年度からは運営委員長に就任。前委員長の吉田英訓氏(株式会社ミヨシ・ロジスティックス 代表取締役社長)より受け継ぎ、新たなビジネスの創出・地域経済活性化に少しでも貢献できればと意欲を燃やす。

 昨今、お客様からの要望は高まる一方だ。その過程で、高品質・多品種小ロット・短納期にも柔軟に対応してきてくれた社員が、当社の最大の強みだと河野社長。来年、創業40周年を迎える河野製作所は、同社の最大の強みである社員の皆さんと共に「お客様に信頼される企業になるために」これからも常に走り続けていく!

代表取締役社長:河野 崇(こうの たかし)
所在地:本  社 神奈川県相模原市南区麻溝台5-17-4
    座間工場 神奈川県座間市小松原1-11-19
従業員数:17 名
資本金:1,200 万円
事業内容:特殊金属製・樹脂製・複合小型部品の超精密切削加工・微細加工
URL:https://www.kouno-ss.com/
河野社長