かわらばん

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かわらばん入居版197号 2020年10月

ABB株式会社
   お客様の自動化のお困りごとに、ロボットも仲間 にしたチームでアプリケーションを開発し貢献する
【責任者プロフィール】
ABB株式会社
ロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業本部
サービス/デジタル/エンジニアリング・プラットフォーム
東日本汎用ロボットエンジニアリンググループ
グループマネージャー(兼)アプリケーション・センター長
水谷 博樹(みずたに ひろき)

 愛知県名古屋市出身、大学ではダムなどの土木工学を専攻するものの、プログラミングに関連する仕事に関心を持ち、電気制御・画像処理の会社を経て、ABBに入社されたそうです。ご家族を名古屋に残し、調布市で単身赴任中。

 趣味は、スキー(ABBスキー部)・釣り(魚を食べたい) ABBは、1883年ストックホルムの電気ランプ製造会社から始まり、名前は、1988年に合併したスウェーデンのアセア社(ASEA社)とスイスのブラウンボベリ社(BBC)の2社にちなみます。かつては、タービン、電車関連事業なども取り組んでいましたが、電力とオートメーションに特化した事業を経て、現在はデジタル技術に注力するエンジニアリング企業となっています。ロボット事業はその1部門で、世界4大ロボットメーカーに挙げられます。

 日本では、1907年(明治40年)にABBジャパンの前身の会社が横浜に事務所を開設し、現在は、ABBジャパンとしてABB株式会社と3社の関連会社から成り、従業員は合わせて約800名、全国22拠点を中心に販売/サービスネットワークを展開しています。なお、静岡県島田市にはテクニカルセンターと呼ぶ、自動車用を主とする塗装機器の研究開発・製造拠点があり、全世界への出荷を担っています。
 水谷さんは、東日本汎用ロボットエンジニアリンググループマネージャー及びアプリケーション・センター長として、そして自らも現場を持たれ、多忙な毎日を送られています。

【事業紹介】
 SICのラボでは、スタッフ6名・協力会社スタッフ2名で、「ロボット導入の検討・設計・据付・アフターサービス」の業務を行っています。検討では、お客様の生産現場での状況を再現させロボットシステムの導入による生産性向上をPC上でシュミレーションします。例えば、食品の製造現場の課題では、不具合品の抜き取りで発生する生産量のばらつきの波なども再現し、それを吸収できるようなロボットシステムを構想します。そして、エンドエフェクタと呼ばれるワークを把持するハンドも3Dプリンタなどを使って試作されています。食品分野では、多様な物を掴む・運ぶため、様々なハンドが必要とされ、時に日曜大工的な工作もしているそうです。

【今後の目標】
 日本国内では、ロボット大国と呼ばれるように日本製ロボットが強い中で、ABBロボットの個性を生かすことでお客様にご利用いただいているそうです。SICには、ロボット関係のユニークな企業・情報が集まっていることに魅力を感じ、ABBの個性とのよい出会いに期待を込め入居しました。少子高齢化が進み人手が不足する中で、ロボットの活躍の場面は増え、より複雑化、高度化すると思われます。

 ABBは、軌跡精度が高い6軸ロボット、パラレルリンクを持ちますが、作業者との共同作業を目指した協働ロボット「YuMi®」のアプリケーション展開に注力しています。YuMi®は、YOUとMEに由来し、人との共同作業を想定していますが、2つの腕を持つことや自由度の高い素早い動きが可能といった特徴を持ちます。
 そういった個性を生かし、ロボット単体を含むアプリケーションを開発、ユニークなシステム提案でお客様の自動化に貢献されています。

【取材を通して】
 水谷さんが「現場で苦労しても最後には良くやったね、と笑い合いたい。サポートし合えるようなチームにしていきたい。」と話されていたのが印象的でした。

 ロボットは、単体では動かず、システム構想をもとに、ロボット・機械・電気・画像処理・エンドエフェクタ・プログラムなど多くの多様な要素を統合して生産性向上の能力を発揮するのと同様に、多くの多様な人々の力を纏め上げて、お客様の喜ぶいい仕事をしたい、という想いが伝わってきました。(SIC 安藤)

ABB株式会社
SIC-2 R&D L ab. 2212室(ラボ:2113・2114)
URL https://new.abb.com/jp
水谷さん
左から 水谷・田上・佐藤・荒川・Y u M i・西尾・石川・重広