かわらばん

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かわらばん入居版202号 2021年3月

ティスコ株式会社
   三次元写真計測技術で生産工場の「命」を守る!
【代表プロフィール】
ティスコ株式会社
代表取締役 鈴木 隆之(すずき たかゆき)
秋田県生まれ 相模原市在住

 代表の鈴木さんは、建築ビルディングやプラント構造物の破壊検査・非破壊検査の技術を学んだ後、海外の非破壊検査システム開発メーカーに勤務し、全国の重工業企業を対象に超音波技術と放射線技術のシステム提案を行ってきた経験を持ちます。また東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所事故調査で、破壊されたプラント内部の状態を当時はまだ珍しかった360度全方位パノラマ写真調査を行うチームへ参画したことをきっかけに、画像を用いたリスク診断の開発を続けています。

【創業のきっかけ】
 40歳で独立後、ベンチャー企業が開発した技術を活用してエンジニアリングサービスを協業展開する会社、株式会社インベステムを設立し、360度パノラマ写真をトレースすることで三次元寸法計測が行える技術『PanoMeasureソフトウェア』を株式会社ズームスケープと共同で開発を開始しました。この技術は、東日本大震災で多く発生した工場施設の天井崩落事故の対策調査手法として取り入れられ、建設ゼネコンと共に全国の施設天井調査を行ってきた実績を持ちます。その後、インベステム社は共同開発を行ってきたズームスケープ社と合併をしましたが、近年はゼネコン企業からの建築施工技術の開発受注が増えてきた事とズームスケープ社の開発方針転換により、同システムの開発・販売事業を引き継ぐ形で、2020年5月にTechnical Information Service Co.を意味するティスコを設立しました。

【事業内容】
 現在はiPad/iPhoneなどの携帯デバイスに装着されているカメラやセンサー機能を利用した現場施工管理システムの開発に取り組んでいます。
 特に、日常的に作成が必要となる工事図面の作成を、専門分野企業に依頼しなくても、現場スタッフが携帯デバイスで撮影した画像を基にティスコが図面化を行い提供するサービスを基軸に、「早くて・安くて・それなり」な図面提供サービスの開発を進めています。
 また、保険リスクコンサルタント企業との連携で、生産設備工場を対象としたBCP耐震リスクリモート診断サービスも展開すべく、大手プラント企業での調査経験者を顧問に迎える予定です。
 工場の内部をGoogle社のストリートビューの様にVRで視認できる三次元空間情報の撮影から天井裏まで、あらゆる場所を撮影して危険個所の見える化を図ります。現場にてプロ目線で「見て」「触って」、数値化した具体的な提案を行います。地震等の災害が起きた時に最悪の事態が防げるように、工場で働く人の命と重要な生産技術を守りたいと考えています。

【今後の目標】
 3年先を見据えると、BCP調査サービスを事業の主軸にして、建築業界だけでなく病院や学校にも広げていきたいと考えており、今春にはBCP専門家も顧問として迎える予定です。ティスコの三次元計測技術と専門家の知識を融合させた、独自のBCP調査サービスを開発していくことが目標となります。

ティスコ株式会社
SIC-1 Star tup Lab. 1324号室
URL:https://tis-co.jp/
E-mail:suzuki@tis-co.jp
代表の鈴木さん