かわらばん

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かわらばん地域版76号 2022年1月

謹賀新年
 皆様におかれましては、つつがなく良き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 昨年は、長引く新型コロナウイルス感染症の流行により、度重なる緊急事態宣言の発出など地域経済や市民生活に大きな影響を及ぼした一年でした。各企業の皆様におかれましては、半導体不足や原材料・原油価格高騰などの影響がある中、感染拡大防止対策はもちろん、新たな商品開発や営業スキーム改善などの事業再構築に向けた弛まぬ企業努力によって、この苦境を乗り越えてこられたのではないでしょうか。そのような中、今年も昨年末から増加傾向にあるオミクロン株の感染状況が世界経済に大きな影響を及ぼすのではないかと予断を許さない状況が続いています。新型コロナウイルス感染症の流行から3年目となる今年は、どんな状況でも安定的に成長していくための経営再構築に向けた取り組みがより一層重要になってまいります。そして、それを推し進める上では強い組織力が必要です。社長や社長の右腕となるマネジメント人材が確固たる信念に基づく強いリーダーシップで、働き甲斐と活力のある組織へと導いていく。まさに“企業は人なり”と言われる通り、働く人のモチベーションアップをベースとした組織力アップは、苦境を乗り越え、さらなる成長を目指す企業にとってはとても重要なことだと言えるでしょう。

 新一万円札の顔、日本の資本主義の父として有名な渋沢栄一氏は「限りない資本を活用する資格は“信用”である」。また「信用は確固たる“信念”から生まれる」と言っています。著書である「論語と算盤」では「利益と道徳」を調和させるバランス感覚を独自の経営哲学として説いています。企業の成長は先端技術や優れた開発力とともに人として揺るぎない道徳心や信念から信用が生まれ成長につながるのだということでしょう。

 2022年、お陰様でさがみはら産業創造センターは24期目を迎えます。これまで培ってきたビジネス・インキュベータとしての経験やノウハウを活かし、スタートアップや起業家が不安なく創業でき、着実に成長できるような支援策を実施してまいります。特にスタートアップや挑戦する企業に向けた「EN-Garage」は、シェアするオフィス&ラボとして、相模原から始まるイノベーションの発信地となり、多くのビジネスが生み出されることを目指しています。また、相模原市からの受託事業であるロボット導入支援センター事業やデジタルツイン技術を活用した活動、企業の生産性向上や人材採用育成支援事業にも取り組んでまいります。さらに連携する大学・BI・支援機関との協業による支援活動を通じて、企業の採用支援や大学発ベンチャー企業による新事業及び雇用創出などにも挑戦してまいります。このような支援事業を常駐するプロパーのインキュベーション・マネージャー(IM)が中心となって、各種コンサルタント・弁護士・公認会計士・弁理士などの専門家の方々と共に持続的かつ実効性ある伴走支援に取り組んでまいりたいと考えております。

 結びにあたり、新しい年が地域企業の皆様にとりまして、コロナ禍を克服し成長と発展の年となりますことを心より祈念申し上げ、年頭の御挨拶とさせていただきます。

 本年もよろしくお願い申し上げます。

              株式会社 さがみはら産業創造センター
              代表取締役 橋元 雅敏