3日目
・融資交渉
2日目のうちに、事業計画書の修正は完了していたため、朝一番に予約しておいた融資交渉へ向かいました。まだデコ材料が少ないという指摘を受けました。風鈴は、風鈴用スタンドと風受けにデコレーションをします。それぞれに2種類ずつ使用する必要があり、スタンドには使えるデコ材料ではあるけれど、風受けには使えないといったデコ材料もあり、製造マニュアルや実物を見て判断する必要がありました。この時点では、スタンド用のデコ材料は揃っているものの、風受け用のデコ材料が足りていませんでした。再度みんなで話し合います。料金表を見るとデコ材料はマスキングテープであれば他のデコ材料よりお得だということに気が付き、風受け用のデコ材料としてマスキングテープを購入することにしました。さっちゃんマルシェにも行き、間違いがないか確認を取り、無事融資交渉を突破しました。
・材料仕入れ
材料仕入れは想定より時間がかかってしまいました。仕入れマネージャーは、テキストでお店の利用ルールを確認し、店員さんに質問し、何度もお店に行き、大変の中でも決して諦めませんでした。待ち時間も無駄にしないよう、役割分担を決め、材料、道具は来た際にどう動くかをシミュレーションし、アルバイトをどこに配置するかなどを考えました。
・商品製造
役割は、風鈴の縁取り、色塗りに3人、スタンドのフック付けに1人、スタンドのデコレーションに1人といった分担になりました。風受けは、手が空いた人が少しずつ進めていました。最初にレンタルした道具で延滞料金が発生し、お金が足りなくなりました。みんなは迷うことなく、アルバイトを2人雇う予定であったところを1人に変更するなどの対応を行いました。また、使用しなくなった道具はすぐに返却するなどして延滞の防止に努めました。製造マニュアルには書かれていませんでしたが、ディスプレイ用のうちわにもデコレーションをしたいとのことで、さっちゃんマルシェに確認を取り、デコレーションするなど、細かいところにまでこだわりました。1つも割れることなく、時間内に20個すべての風鈴を完成させることができました。
4日目
・販売準備、販売
販売開始前に役割分担を決めました。お客さんからの注文を聞くのが社長、商品の梱包は仕入・製造マネージャー、会計は経理マネージャー、販売管理表の記入は企画・販売マネージャーが担当することになりました。テキストで接客の基本を確認しつつ、BBと融資交渉を担当したスタッフがお客さん役となって練習をしました。商品の特徴を伝える練習をし、また注文を受けてから梱包し、会計して商品をお渡しする流れを全員で確認しました。万全の準備で臨みます。販売が開始しました。それぞれのマネージャーごとに役割分担はしましたが、お客さんがいない時は前に出て呼び込むなど柔軟に対応してくれました。途中、「夏風鈴」の売れ行きが良く、「くっきー」がたくさん残っているという現状を受け、みんなは見に来てくれたお客さんに「くっきー」の魅力を伝え、積極的におすすめしました。すると、「くっきー」が一気に売れ、残り「夏風鈴」と「くっきー」が1つずつとなりました。商品が残り2つになってから、売れない時間が続きます。そこで、みんなは宣伝用ポスターやディスプレイ用のうちわに「残り2つ!」と書き足すなどお客さんにアピールし、見事すべての風鈴を売り切りました。おめでとう!
・決算、返済
決算報告書では、経理マネージャーを中心に書き進めました。利用申込書、レシート、お金はきちんと管理されており、紛失したものは1つもありませんでした。仕入れにかかった費用では、その他の費用が当初の予定から変更した部分がありました。それに気が付くと、製造マネージャーが中心となり、事業計画書と変更になった部分を書き出し、新しくその他の費用の合計を算出しました。計算も慎重に進め、計算ミスが無いかどうか数回の見直しを行い、1回で返済完了。5人分の給料2,465円を得ました。両替も自分たちですべて決め、全員にぴったり給料が行き渡りました。
・報告会、修了式
報告会は1番最初ということでみんな緊張した様子でしたが、堂々とした様子で報告してくれました。「どうしてオリジナルキャラクターを作ることにしたのか」という質問に対し、企画・販売マネージャーが「1年中使用できるコンセプトの商品があったら良いと考えたから」と答えました。修了式後の写真撮影の際も、頭の上で耳をつくる「くっきー」のポーズをしようとみんなが言い出しました。とても個性あふれる会社だなと思いました。
BBからのコメント
みんな、4日間本当にありがとう。1日目に緊張した顔をしていたみんなが、日を重ねるごとにどんどん笑顔が増えて、活発に話し合って、楽しそうに活動するようになりました。そんなみんなの姿をそばで見ることができてとても嬉しく思います。
1班のみんなは、インストラクターやさっちゃんマルシェの店員さんなど色々な人に積極的に質問をしに行っていたと思います。また、事業計画書が始まってから販売するまで、すべての場面において、しっかり役割分担をすることを欠かさず取り組んでくれました。大変なこともあったけど、みんなで乗り越えて最後まであきらめずにやり遂げることができました。この4日間で大きく成長したと思います。4日間を通して、学んだこと、感じたことが、今後、活きてくる場面があると思います。
修了式のあと、「9年後、大学生になったらアントレで再会しよう」と話すみんなを見て、思わず目頭が熱くなりました。
また、9年後にみんなに会えたらとても嬉しいです。
最後になりますが、会社を設立し、給料を得ることはとても大変だったと、みんなは感じましたか?ぜひ、お父さん、お母さんにいつもありがとうと伝えて欲しいな、と思います。
素直で、かわいくて、すべてにおいて一生懸命なみんなのBBをすることができて本当によかった。あらためてありがとう。
元気でね!
髙崎 美羽(BB)
|