子どもアントレ
（さがみはら子どもアントレプレナー体験事業）

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1日目

・オリエンテーション
受付開始から続々とみんな集まってきて、早い時間に全員がそろいました。初めて出会う人に囲まれてとても緊張している子、「あんまり緊張してない！」とニコニコしている子、個性あふれるメンバーがそろったなあ、という印象でした。それぞれがみんなどきどきした顔をしていました。その後の自己紹介では、全員がニックネームで呼び合うことになりました。「自分でニックネームを決めるのは初めて」と笑いながら、ひとりひとり自己紹介をしていきました。アイスブレイキングでは伝言ゲームを行い、お題のスイカと海を絵で伝えていきました。絵の出来等でみんな盛り上がり、緊張はすこしほぐれた様子でした。

・会社設立、役職決定
役職決めは、まずはそれぞれが第一希望を言い合うことになりました。経理マネージャーの希望が被りましたが、話し合い、ゆずりあって決定することが出来ました。「社長もやってみたいけど五年生だから…」という子に対し、メンバーみんながそんなの関係ない、ここではみんな平等にしようと言っていたので、この班は良い会社を作れそうだと感じました。会社の約束事はみんななかなか思いつかず苦戦しました。最終的には大事だと思うことを挙げていって出た案を組み合わせて『・勝手な行動をしない・無視をしない・良い商品を作る・一致団結』の四つの約束事を決めました。

・商品決定、販売場所、社名決定
商品紹介でStar★Shopの作った見本を参考に、どの商品なら売れそうか、どれならほかの会社とかぶらずに決定することが出来るかなど、戦略的に第一希望を話し合った結果、見事第一希望のチェーンブレスレットをゲットすることが出来ました。販売場所は希望が他の会社と被ってしまい悩んでいましたが、運よく第一希望の場所と第二希望の場所が最後の選択肢に残り納得して販売場所を決定することが出来ました。社名は、メンバーの人数を入れたいとのことでしたが、BBも含めて７人にしてくれました。また、かっこいいと思う言葉を教えてと聞かれ『スター』を提案させていただきました。それを踏まえ、社名は『Seven’s☆Star』に決定しました。

・事業計画書
商品のターゲット層を女性に設定したため商品の企画は女の子たちの意見を参考にしながら値段やデザインを決め、それをもとに材料費等を考えていきました。仕入マネージャーと製造マネージャーが確認してきた商材のどれを使うか、アルバイトは必要なのか、ディスプレイをどうするか等熱い話し合いが繰り広げられていました。利益計画やお釣りの予算は、計算の得意な社長と経理マネージャーが中心となって進めていきました。それぞれのアイデアをうまくまとめ、事業計画書を一番に提出することが出来ました。

・融資交渉
緊張しながらも自信を持って挑んだ銀行との融資交渉では、１回目に事業計画書を提出する前に帰されてしまったことで、みんな真剣な顔になりシミュレーション練習を何度もしました。何度も修正を重ね４回目の交渉でやっと融資が通った時には思わず安堵の息をつき、顔を見合わせて喜びをかみしめていました。融資を受けて銀行を出た瞬間わぁっと喜びが盛り上がり達成感を分かち合いました。

・仕入、商品製造
融資交渉を一番に終わらせることが出来たおかげで仕入も最初に行えたので、余裕を持って作業をすることが出来ました。チェーンに革ひもを通していく作業は意外と難しく、会社の約束の通り良い商品を作るために何度も何度もやり直しながら製造を行いました。ブレスレットにチャームをつける際、通し穴が小さすぎて思ったところにチャームがつけられないトラブルもありましたが、試行錯誤を繰り返し留め具のところにつけるというアイデアで無事完成させることが出来ました。

3日目

・販売
販売開始時は、曇っていて人通りが少なくお客さんが来ないのではと心配していましたが、みんなが一生懸命声を出し呼び込みをしたおかげで順調に売り上げは伸びていきました。水分補給の際、お客さんのほうを向いて飲まないようにお互い注意し合っていて、会社としての自覚を持って仕事をしている様子に感動しました。商品２０個が無事完売した時はガッツポーズで健闘をたたえ合いました。

・決算・返済
予算通りに仕入、販売を行うことが出来たのでスムーズに決算をすることが出来ていました。黒字だったので、銀行に借りたお金を返済して残った利益分を分配して初めてのお給料を手にすることが出来ました。その中からみんなが少しずつ出し合ってBBにもお給料分をつくってくれました。また、販売後に体調不良で席を外していた子を待って、皆そろってからお給料を受け取りたいと時間ギリギリまで配るのを待っている様子に、チームワークを感じました。

BBからのコメント

３日間、本当にお疲れ様でした。Seven’s☆Starはみんな個性豊かで、どんどん発言する子もいれば、やらなければいけないことを黙々とこなしてくれる子もいましたが、それぞれがよい商品を作ろうという気持ちをもって活動してくれているのがすごくよく伝わってきました。スケジュールがすごくハードで、集中が切れてしまうこともあったけれど、休憩をうまく使って前に進むことが出来ていましたね。また、誰かがミスしても笑って許せるような雰囲気が出来ていて、そんなみんなを見ていてわたしもたくさん元気をいただきました。マナーなどについてはかなり口うるさく言ってしまいましたが、みんなの優しさについては、自慢できるくらい最高だと思っています。また、この３日間でみんなはひとつひとつのプログラムに真剣に向き合って何度も挑戦し、悩み、達成をし、それらはわたしに何度も感動を与えてくれました。これからも、いろいろなことに挑戦してたくさんのことを学んで、素敵な大人になってください。この子どもアントレがみんなの良い夏休みの思い出として、ずっと残っていてくれたらうれしいです。これからもずっとわたしはみんなの成長を願い、応援しています。３日という短い期間でしたが、わたしにとってはすごく濃密で得られがたい時間でした。本当にありがとうございました！

片倉 のぞみ(BB)