子どもアントレ
(さがみはら子どもアントレプレナー体験事業)

子どもアントレ

平成23年度 当日の様子

「ザ・スモールボックス」 商品:小物入れ
「フォトフレショップ」 商品:フォトフレーム
「THE☆MISANGA」 商品:ミサンガ
「カラフルマグネット」 商品:マグネット
「MINNA HaPPy ショップ」 商品:麻ひもネックレス
「Happy Summer」 商品:リース
「Wii,kyandoru」 商品:キャンドル
「リーフストーム」 商品:風鈴

参加者の声

(クリックで拡大)


1日目

・オリエンテーション
子どもたちは全員初対面ということもあり、席についても辺りをキョロキョロ見回すなど緊張が見受けられました。しかし、そのあとアイスブレーキング(人間知恵の輪)をやったことで子どもたち同士が自然にコミュニケーションをとれるようになり、随分打ち解けていました。


・会社設立
人形劇での講義「会社とは」を楽しく聞いたあと、いよいよ会社設立になりました。役職決定では子どもたちがなりたい役職につけたのですが、このグループは5人なので誰かが役職を兼任しなければなりません。経理マネージャーがなかなか決まらず子どもたちは「どうしよう、どうしよう」と悩んでいたようですが、最後に社長自ら「経理マネージャーになる」と名乗りをあげてくれたおかげで無事に決まりました。


・講義「マーケティングとは」
マーケティングとは「お客様に買っていただける商品を工夫すること」。これをモットーにこどもたちにオリジナルのピザを考案してもらうワークショップをおこないました。子どもたちが考案したピザは、100人分くらい量のある「巨大ピザ」やチーズを星形に見立てた「夜空ピザ」などユニークなものばかりでした。また、自分のピザについて子どもたち同士で発表し、意見交換も行いました。「野菜が少ないのではないかな?」「ここはソースを入れてみたらいいのでは?」など積極的に意見が飛び交い、とても良いマーケティングの勉強になっていたように思います。

・商品企画
このグループでは第一希望であったキャンドルを製造することとなり、社名も「Wii,kyandoru」に決定しました。販売場所である相模大野駅はカップルや家族連れが多いということが分かり、それらの人をターゲットとして商品をつくることに決めました。カップル向けに
「ハートの形はどうだろう?」「ハートは4つ集めればクローバーになるね」という意見や、「キャンドルって今の時期売れるかな?」「でもキャンドルの溶ける様子って氷が溶けるのに似てる」という面白い意見も出ました。希望通りにキャンドルづくりができることになったおかげで、子どもたち全員が積極的に意見を出し合っていました。熱い話し合いの結果「星形」「ハート型」「クローバー型」「かき氷型」「グラスカップに入れたシンプルキャンドル」「アロマオイル入の三段キャンドル」の6つを製造することになりました。



2日目

・事業計画書作成
これから2泊3日のお泊まりということで子どもたちは朝から意気揚々としていました。しかし、事業計画書作成に入ると慣れない作業にみんなで頭を抱えているようでした。この会社は商品数が多い上に、アロマオイルやグラスカップなどレンタル道具も多いため、経理マネージャーと仕入れマネージャーが中心となり「りきりき☆ショップ」に度々訪れては商材、道具を吟味している様子や積極的に質問する様子がうかがえました。


・融資交渉
午後になったら融資交渉に行くはずが、事業計画書作成に手間取ったこため実際に入った時間は15時過ぎでした。クラフトルームでは和気あいあいと楽しそうに話し合いしていた子どもたちもいざ銀行員を前にした途端顔に緊張が走っているのが分かりました。銀行からは「かき氷型キャンドルは本当につくれるのか」「価格が高すぎるのではないか」など指摘され、3回の融資交渉を経てようやく資金を借りることができました。融資交渉が通ったのも各会社の中で一番最後になってしまい、子どもたちの顔には疲れが見えました。しかしそれとともにやっとお金を借りられたという達成感も見受けられました。



 

3日目


いよいよ製造の日です。子どもたちの提案で、まず最初は1人がディスプレイを制作し、あとの4人がろうそくを砕くことになりました。しかし作業途中で、使用する予定だったグラスカップが計4つ破損、色画用紙の紛失、メイン商品の「かき氷型キャンドル」がグラスカップからとり出せないなど多くのハプニングが続きました。加えてハプニングに気をとられていたためレンタル道具返却時間を忘れてしまい、延滞料金までもとられてしまいました。
 午前中の段階で1つも商品ができていない状態で、子どもたちも楽しそうにろうを砕いていたはずがいつの間にか笑顔も消えてしまいました。意気消沈していた子どもたちのもとに銀行員が様子を見に来てくれました。その際「ハート型キャンドル」が完成していたのでまず型のキャンドルを製造していこうということになりました。子どもたちも切り替えが早く、黙々と作業に集中していたところ一人の子が「グラスカップを温めたらロウが取り出せないかな?」と提案しました。実際にやってみると見事にとりだせて、あきらめかけていた「かき氷型キャンドル」ができました。子どもたちは本当に嬉しそうな顔をしていました。

 

4日目


・販売

朝から雨が降り、天候には恵まれませんでしたが、相模大野駅には結構な人が通りかかっていました。寒そうにしながらも子どもたちは3日目に一生懸命つくった商品を綺麗にディスプレイし、いよいよ販売です。販売開始時はかなりのお客さんが殺到し子どもたちも嬉しながらも対応に追われていました。しかし、30分ほど経つとお客さんも落ちついてしまい、子どもの表情には不安が見え隠れしていました。その時社長が大きな声で「キャンドルはいかかですか?」と宣伝し始め、他の子どもたちも次々と声を出し始めました。また、1人の子が「みんなで声を合わせればもっと聞こえるよね」と提案し、声を揃えて宣伝をし始めるとお客さんが少しずつ集まってきました。約1時間ほどで全商品完売することができ、子どもたちの顔を見ると満面の笑みを浮かべていました。


・決算、返済

販売前にあったお金と売り上げを合わせても、今の手持ちのお金と合わずみんなで頭を抱えていました。原因は販売時のお金のやり取りにあったようです。お客様からいただいた100円玉がかなり錆びていて10円玉に見えたようです。子どもたちはその旨をしっかり銀行に伝え、返済することができました。子どもたちからは「ちゃんとお金を確認しなきゃいけなかった」と反省している様子やお金のやり取りの難しさ、大事さについて話しているのが見受けられました。



・報告会

決算・返済にかなり時間がかかり十分に会社で振り返りができないままの報告会になってしまいました。順番が7番目ということもあり他の子ども達の発表を参考にすることができたおかげで、一人一人しっかりと発表できていたように思います。特に全員が、あきらめかけていた「かき氷型キャンドル」ができたことを発表していたことが印象的でした。



BBからのコメント

この4日間は私にとってもとても勉強になる日々でした。こどもたちの発想は私では考えつかないユニークなもので、私自身そんな視点があったのだと感心することが多々ありました。また、「Wii,kyandoru」のこどもたちからは「あきらめない心、チームワークの大切さ」を学びました。製造時、グラスカップが割れ、かき氷型キャンドルができないでいた時は「このままでは商品ができない!」と私自身もどうしようとハラハラしていました。でもそんな状況でも子どもたち自身が機転を利かし、最後まであきらめず「かき氷型キャンドル」を完成したときは私ごとのように喜んでしまいました。これからも子どもたちにはこの経験を活かし、創造的にそしてあきらめずあらゆることにどんどんチャレンジしていってほしいと思います。


菅野瑛美(BB)






「ザ・スモールボックス」 商品:小物入れ
「フォトフレショップ」 商品:フォトフレーム
「THE☆MISANGA」 商品:ミサンガ
「カラフルマグネット」 商品:マグネット
「MINNA HaPPy ショップ」 商品:麻ひもネックレス
「Happy Summer」 商品:リース
「Wii,kyandoru」 商品:キャンドル
「リーフストーム」 商品:風鈴

<<平成23度 子どもアントレ実施概要 平成22年度 子どもアントレ実施概要>>