子どもアントレ
（さがみはら子どもアントレプレナー体験事業）

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1日目

・オリエンテーション
少し緊張した表情のメンバーや、笑顔であいさつしれくれるメンバー。個性豊かな3日間のメンバーがそろいました。名札を作る時は、みんなニックネームを考えるのに苦労していました。もしかすると、3日間の中で一番難しい作業だったかもしれませんね。早速始まったアントレ。アイスブレイクや自己紹介を終えたころには、少しずつ打ち解けた様子も見られました。初めて会う友達や、BBにも優しくしてくれ、お互い安心することができました。

・会社設立、役職決定
講義を聴いた後は、会社の設立に移ります。希望の役職がかぶることもありましたが、お互いに譲り合って、話し合いでまとめることができました。会社の約束は、「人の話を聞いて、ケンカがないように仲良くする」。優しくて思いやりのあるみんなだからこそ、決まった約束でした。これなら、3日間楽しく過ごせそうですね。

・商品紹介
商材屋さんが、これから作る商品のサンプルを見せてくれました。万華鏡をのぞいたり、風鈴に触ってみたり。「あの机に作りたいものがある！」と、すでに希望を決めているメンバーもいました。商品を見た後は、会社の仲間と感想を伝え合います。どの商品も作ってみたくなり、困ったかもしれません。

・商品、販売場所決定
いよいよ、商品と販売場所を決定します。私たちが希望したジェルボトルは、案の定、他の班からも希望が殺到しました。みんなでじゃんけんに勝ち抜き、見事第一希望の商品に決定。他に希望していた会社の分まで、頑張って作りたいですね。販売場所は第二希望で落ち着きました。最も値段が高く、通路に近い、人通りの多い場所。早く商品を作りたいと、気持ちがはやるメンバーもいました。2日目の商品製造が楽しみです。

・社名決定
会社設立の段階では決められなかった、社名を考えます。直前に決まった商品にちなんで、全員のアイデアをまとめて決定しました。社名発表用の画用紙には、夏らしい青色のペンで書きました。中には、ジェルボトルの絵を描いてくれるメンバーもいました。

・事業計画書作成
材料を仕入れ、商品を作るためには、銀行からお金を借りなければなりません。講義を思い出しながら、事業計画書を書いていきました。商材屋さんに材料を見せてもらいながら、協力して計画を練ります。悩ましいのは、商品の価格とおつりの準備。利益が出るように、かつお客さんに買っていただけるように、価格についてはあれこれ考えていました。値段を変えるごとに、おつりも修正する必要があり大変でした。それでも、みんなで力を合わせ、どの会社よりも早く計画書を完成させていました。余った時間では、明日作成するポスターの図案を考えていました。

2日目

・融資交渉
事業計画書を書き終え、融資交渉への準備は完璧です。銀行に行く前に、もう一度計画書を見直すことで、間違いを修正する工夫もしていました。それでも、お金は大切なもの。なかなか銀行はお金を貸してくれません。予定していた材料が少なかったり、材料を湯煎する回数の見積もりが多すぎたり。何回も商品の材料を見直すことで、もう少し高い値段で売れることになりました。頑張って考えなおした結果、一番乗りでお金を借りることができました。この時の喜びは忘れられません。

・商品製造、ポスター作り
借りたお金を使って材料を仕入れ、いよいよ待ちに待った商品製造の時間です。仕入れでは、お客様に喜んでいただけるよう、さまざまな色や形の材料を、厳選して買っているようでした。試作をしてみたところ、湯煎に時間がかかることが判明。一度ジェルを流し込むと、作品のデザインを変えられないのもこの商品の難しさです。時間管理を徹底しながら、商品を作り始めます。仕入れた材料を全て使い切るため、何回かデザインを修正することもありました。ジェルを流し込む際にも、ジェルの色を変えて2層にするなど、工夫を凝らして製造していました。ポスターは、ジェルボトルらしい、海をイメージした分かりやすいものに。早く商品製造を終え、販売時の役割分担もすることができました。明日の販売が待ち遠しいですね。

3日目

・販売
ジェルボトルのボトルは割れ物。新聞紙や緩衝材で覆った商品をプラコンに詰め、割れないように販売場所に運びます。お客様に見てもらえるよう、造花や木箱できれいに商品を陳列したら、いよいよ販売開始です。朝早くから、たくさんのお客様にご来店いただきました。近寄ってくださった方には、熱心に、わかりやすく商品の説明をしていました。きれいな商品と、工夫を凝らしたポスターが人目を引き、販売開始から50分ほどで完売しました。一生懸命作った商品。お買い上げいただいた方には、ぜひとも大切に使ってほしいです。

・決算、振り返り、報告会
商品を売った後は、忘れずに銀行にお金を返さなければなりません。お金の管理もしっかりしており、1円のずれもなく決算を終えることができました。初めてもらったお給料袋。3日間、頑張って取り組んだ自分たちの成果ですね。販売で疲れていたとは思いますが、全員が最後まで集中して振り返りをしました。3日間を通してできたこと、楽しかったこと…。みんなで意見を出し合った結果、書ききれないくらいたくさんのことが挙がりました。報告会では、みんなの前で売り上げや利益、3日間の感想などを発表しました。質問の中には、「なぜ融資交渉や決算などが早く終わっていたのですか？」という質問もありました。会社のルールを守り、最後までみんなの話を聞いて、協力して作業を着実に進めた結果でしょう。どうか、自分たちの取り組みに誇りをもってください。見送りの時はとてもさみしかったけれど、いつか、どこかで会える大切な友達です。3日間の思い出は、大切にとっておきましょう。

BBからのコメント

まずは、3日間本当にお疲れ様でした。天候に恵まれていたとはいえ、朝早くから夜の就寝前まで活動するのは大変だったことでしょう。それでも、最後まで会社一丸となって、熱心に取り組んでいる姿がすばらしかったです。本番が始まるまで、実はいろいろな心配事がありました。役職をめぐってケンカになったらどうしよう。融資交渉や商品製造が終わらなかったらどうしよう。そんな不安は、1日目のオリエンテーションから見事になくなりました。会社の仲間だけでなく、BBやスタッフの荷物まで運んできてくれたときの驚きは忘れられません。一部のメンバーの意見を押し通すことは決してせず、常に友達の気持ちを確認しながらプログラムに取り組んでくれました。スタッフからも、「この会社はすごいね」と言ってもらえました。みんな、自信を持ってね！　ここで出会った仲間たちは、みんな相模原市の友達です。きっとどこかで会えると信じています。みんなが、お互いにプレゼントした3日間の思い出を大切に、これからの日々を過ごしてください。一緒に過ごせて、とても幸せです。みんな大好き、本当にありがとう！

齊藤　彩香(BB)