~生産性向上の本質と ”マインドセット“~
○日時:令和元年11月12日(火)
17:00~19:00 (受付開始16:30)
○会場:サン・エールさがみはら(2F ホール)
○講演者:武州工業 株式会社 代表取締役 林 英夫 氏
○主催:株式会社さがみはら産業創造センター(SIC)/
株式会社町田新産業創造センター/
株式会社きらぼし銀行
○後援:相模原市/相模原商工会議所/
(公財)相模原市産業振興財団/町田市/
町田商工会議所
○出席者数:90名
第20回SIC経営者セミナーは大勢の方のお申し込みをいただき、開催当日は90名の参加となりました
SICの橋元社長、きらぼし銀行の田原会長の開会挨拶の後、セミナーを開始しました。
講演では、武州工業 株式会社 代表取締役の林英夫様より、300年持続するものづくり企業となるための生産性向上に向けた数々の挑戦、その基盤となったビジネスや経営に関する“マインドセット”、そして企業としての成長を果たしたひたむきな取り組みについてお話いただきました。
武州工業は30年以上前から“情報化”の重要性に着目し、情報インフラが整っていない状況で、地道な整備を積み重ねながら取引先も巻き込んだシステム化に挑戦しました。武州工業が生産性を向上させるために必要と考えたのが“一個流し生産”で、生産工程間の平準化を図り、それを支えるための生産管理システム(BIMMS:Busyu Intelligent Manufacturing Management System)は着実に進化しました。その中では稼働状況を管理・見える化する“生産性見えた君”も開発し、現在ではものづくり企業向けにフリーアプリとして提供しています
会社の根幹となる人材の育成面では、OJTによる技能伝承を基本方針としています。技能向上のために社内外を問わず出入り可能な“武州庵”で多能工化のための指導が実施され、今後は指導から自立展開できる組織の力を醸成させ、一方ではAIを取り入れたものづくり企業としての技術力向上を図っているところです。
自社では様々な取り組みを進めている中、林社長は日本人が品質に対して必要以上に過敏になっている状況を危惧されています。武州工業が300年企業を目指す上での一つのキーワードとなっているのがデザイン思考で、自社の合理的な品質力向上を進めつつも、お客様にとって最適な品質水準を提供することでお互いに良好な関係が持続されると考えています。さらには社会満足度の向上にもつながり、まさに「三方良し」で、武州工業が推し進めているSDGsへの取り組みは300年企業を目指すことと重なっていることもご紹介頂きました。
参加者からは、“地に足の着いた改善活動を行ってきたからこそ今の武州工業があることが非常によくわかった”、“大変実践的で、頭にすんなり入る内容でした”といった声が数多く寄せられました。全般を通して内容が具体的で、参加者の皆様がこれからの自社の経営について見直すきっかけとなるようなご講演でした。
質疑応答の際には、参加者から多くの質問が寄せられました。従業員の技術格差・モチベーションなどの問題を解決する方法や仕組みなど、実務上で悩みを抱えたものづくり企業からの質問にも快くお答えいただきました。
林様のご講演のお礼と参加された皆様益々のご発展を祈念して、主催者を代表し、町田新産業創造センターの伊藤専務からのご挨拶にてセミナーを終了しました。
セミナー終了後には、さがみはら産業創造センター SIC-2 R&D Lab.のホールで、名刺交換会・交流会を開催いたしました。